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プラチナは70トン不足し、需要増と合わせると98トン供給が足りない。

一方需要は昨年は197トンであった。厳密には261トンの需要からスクラップによる供給の64トンを差し引いた数量である。中国が世界最大の需要国で24%を占めるが、その78%は宝飾品向け、つまりブライダル用のリング向けである。自動車触媒需要は5%しかなく、欧州の66%、日本の51%、米国の35%よりかなり少ない。そうした自動車触媒需要抜きで、中国は2013年前年比18トンの需要増となっている。結婚需要は堅調であり、自動車触媒は大気汚染の関係から増加傾向にあるとすれば、少なくとも今年も18トンの需要増にはなるだろう。欧州の自動車触媒需要は昨年40トンであったが、自動車需要はかなり悪かった。ところが、昨年9月以降欧州の新車登録台数は9か月連続で前年比像となっている。おそらく自動車触媒需要は50トン以上になるだろう。すると両地域だけで需要増は、28トンである。

生産が▲70トン減少し、需要が+28トン増加すれば、需給ギャップは今年より、98トン拡大する。昨年は▲18トンの供給不足が今年は▲98トン、生産量の55%不足するということになる。

計算上はとてつもない供給不足であり、プラチナで物を作るということは諦めねばならないほどである。需要が減少すれば、当然価格は下がるが、もしどうしてもプラチナでなければ、作れないものがあるとすれば、需要は減らない。

自動車触媒は、酸化還元反応を促進する物質はプラチナグループメタル以外にない。これは戦後一貫して触媒メーカーが探し求めた結果である。そうなれば車は電気自動車か燃料電池車に移行せざるを得ない。最近のこうした動きに拍車がかかっているのは、何も環境汚染のせいではない。ガソリンや軽油を燃やせば、必ず毒ガスが発生し、それを無害化するにはプラチナ族金属が必要不可欠なのだ。

更に問題は、これだけ長く生産が止まるとプラチナ鉱山は軒並み赤字となる。赤字だとリストラや生産性の悪い鉱山は閉鎖せざるを得ない。そこで再び労働問題が発生するであろうが、それはさておいても、鉱山の生産量は上記シミュレーション以上に足りなくなる可能性が大きいのである。

どう考えても、プラチナ価格は今後上昇して、余分な用途は代替品を見つける手立てを考えてもらう以外にないようである。

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