^
ページTOPへ

リーマンショックを上回る悪さも…

 東京ゴムRSS3号は先週24日に先限が146円30銭まで下落し、2016年7月8日の安値145円90銭、同年1月12日の安値144円50銭に迫った。

 その後は米国や日本の株価反騰で上昇したものの、その反発力は極めて弱い。株価反騰は世界的な金融緩和、超大型の経済対策などを好感したものだが、一方で、新型コロナウイルス感染は依然として世界で拡大している。

 先週27日時点の感染者数は米国8万5,486人、中国8万1,782人、イタリア8万0,589人、スペイン5万7,786人、ドイツ4万3,938人、フランス2万9,566人、イラン2万9,406人ととどまるところを知らない。

 各国の非常事態宣言、出国、入国禁止、自宅待機など多くの規制が敷かれている。こうなると生産活動は大きく後退すること必至だ。

 たとえば、ロイター電によると、『米国で新型コロナウイルス感染対策のため封鎖措置を取った州では、自動車の販売台数が80%以上も落ち込む可能性がある』(JDパワーのアナリスト)と予想するほど。販売店のデータ分析によると、3月22日までの全米販売台数は前年同期比22%減少、西海岸の一部都市では最大40%減となったと伝えている。

 ドイツ自動車大手フォルクスワーゲンのシュタックマン取締役は25日付の独紙フランクフルター・アルゲマイネに対し、『同社は新型コロナウイルスのパンデミックで生産停止を余儀なくされているが、夏には独自動車市場が正常化し、回復すると確信している』と述べているが、そうなると、依然として今後3~4ヵ月は生産、販売ともに不振が続くということになる。

 ちなみに、2018年の世界自動車生産台数は9,570万台で国別では、①中国2,781万台、②米国1,131万台、③日本973万台、④インド517万台、⑤ドイツ512万台と上位5ヵ国で5,914万台と全体の62%を占めている。

 今回の新型コロナウイルス感染によって世界の自動車生産、販売が大きく落ち込む恐れがあり、自動車タイヤの消費減少を招くこともまた確かだろう。自動車タイヤの消費減が発生すると、タイヤメーカーはタイ、インドネシアなど天然ゴム生産国からの買い付けを減らすことになり、また、すでに成約したものの積み期延期などが発生する恐れも大きくなる。

 ここにきて、シンガポールRSS3号期近が先週26日に129セントまで急落、2018年11月27日の128.50セント以来の安値をつけたのも、自動車業界の厳しさを映し出したものと思われる。

 すでに、欧米が新型コロナウイルスの震源地と化し、米国の感染拡大にブレーキがかからない状況のなかではゴム相場もそう簡単には立ち直るとは思えない。東京ゴムRSS3号先限は前に述べた通り、2016年7月8日の145円90銭、同年1月12日の144円50銭を下回ると、次の安値は2008年12月5日の99円80銭となる。

 この安値はいわゆるリーマンショックでつけた安値だが、今回のコロナ・ショックは当時以上に“悪い”との声もあることを頭に入れておきたい。
 
20200327東京ゴム月間足
 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

最新記事

 
 
 

関連記事