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ゴムは三つの悪材料が背景に

 東京ゴムRSS3号は先週9日と10日に全限一代の安値を更新した。全限150円台に落ち込み、先限(8月限)は155円20銭と昨年10月3日の安値154円30銭にあと90銭に迫った。これを下回ってしまうと、次の安値は2018年11月21日の151円、次は2016年7月8日の145円90銭となる。

 今回の下げは想定外だったが、その背景は、①新型コロナウィルスへの感染が米国にも拡大、株価を暴落させた、②OPEC(石油輸出国機構)と非OPEC産油国による協調減産の崩壊(原油の先安見通しで天然ゴムと競合関係にある合成ゴムの値下がり)、③急速な円高による輸入コストの低下…という三つの材料が東京と上海市場のゴム価格を下落させたといえる。

 特にショックだったのはロシアの協調減産拒否によってサウジアラビアを中心に増産に走ることによる原油の供給過剰は必至であり、原油価格がどこで大底を打つのか今後、見守る必要がある。

 また、米国で新型コロナウィルス感染が広がるなかで、トランプ大統領がどのような経済政策を打ち出すかも見逃せない。

 とりあえず、今週17~18日に開かれるFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.5%の利下げに踏み切るのか、一方で量的緩和(QE)まで踏み切るのかどうかだ。中国での新型コロナウィルス感染拡大はほぼヤマ場を超えたと見られるものの、超大国である米国の新型コロナウィルス感染拡大が止まらなければ、株価に対する先安不安もさることながら、ドル安の一方で、円高によるゴムの輸入コスト低下が東京市場を直撃する恐れもある。

 たとえば、シンガポールRSS3号相場で輸入採算を計算すると、シンガポールRSS3号期近を160セントとした場合、円相場直物で110円ならキロ当たり170円が裸値となる。それが90円の円高になると144円(同)となり、円相場が20円の円高になれば、その採算は実に32円も低下する計算になる。

 ちなみに、2008年のリーマン・ショック時の円相場直物は8月15日の110円48銭が同年12月18日に87円19銭となり、最終的には2011年10月31日の75円52銭まで円高が進んだ。

 いずれにしても、前述の①②③を背景にして、東京ゴムRSS3号先限がどこで大底を形成するのか、まだ、それが見通せないのが正直なところだ。
 

 

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