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天然ガス急落が原油相場の上値を強く押さえつけている

 NY市場のパラジウム相場が天井しらずの急上昇となっており、大台である2000ドルを一気に突破してなお2300ドルまで上値を追う展開である。2008年の安値200ドルから11倍を超える驚異的な上昇。自動車触媒用として広く消費されていたプラチナから割安なパラジウムへと消費がシフトする流れが需給規模の小さいパラジウム市場で極端な物不足を招いたことが背景にある。さらに最近は中国の排ガス規制が強化されたことに伴い中国の自動車メーカーが触媒用のパラジウム消費を急増させていることも価格高騰を助長する。またパラジウムは金やプラチナのような宝飾向け需要はほんどなく、工業用消費(自動車触媒用)が全体の9割以上を占めることが価格高騰をもたらしやすい構造的な理由になっている。

 さらに加えて、今年からインドネシアが鉱山からのニッケルの輸出を禁止すると発表したことも一因。パラジウムはニッケル鉱山のパイプロ(副産物)であるため、ニッケルの供給減はそのままパラジウムの供給減につながってしまう。

 パラジウムのような状況がある一方、大きく値下がりしている銘柄も少なくない。その一つがエネルギーの分野である。足元も鋭角に下げているのがNY市場のヒーティングオイル(暖房設備のボイラー用燃料)。1月17日に一時ガロン当り1.84ドルをつけ、8日の直近高値2.12ドルから一本調子で下げている。高値からの下落率は13%に及ぶ。

 米国エネルギー情報局(EIA)が発表しているヒーティングオイルの在庫量が予想されている以上に増加していることが売り材料となっている。在庫が増えているのは今年の北米が暖冬であるため、暖房用燃料の消費が鈍っていることが指摘されている。

 このヒーティングオイル以上に鋭角に下げているのが天然ガス。同じNY市場のLPG相場は、昨年11月の高値2.90ドル(100万BTU当り)から、1月17日には一時1.83ドルまで下げて一気に2ドルの節目を割り込んだ。同時に、このわずか3カ月弱で37%もの下落率を記録、値位置は昨年8月の安値を下回り、2016年5月以来、2年8カ月ぶりの安値をつけた。

 天然ガスが暴落しているのは、需給バランスが極端な供給過剰となっているため。やはり今年の米国が暖冬であることで暖房用燃料としての消費が減っている。また原油と同様に新エネルギーであるシェールガスが増産傾向であり、米国産シェールガスの供給が増え続けていることが需給バランスを狂わせている。
 

 

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