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市場はOPEC減産をどう評価したのか

 原油相場の国際指標であるNY原油は、OPECプラス総会で減産規模を日量50万バレル(b/d)追加拡大する合意がなされる直前の12月6日に、59.85ドルの直近高値をつけた。週明け9日の取引再開から相場は一段と上昇を強めるのではないかとの思惑が広がっていたにもかかわらず、その後の相場は60ドルの心理的な節目を突破することができずに弱含みで推移している。

 もしOPEC総会の決定がいわれているようなサプライズ決定であったのだとすれば、思惑されたような強気の展開となって然るべきだが、現実にはそうなっていない。この動きが「噂で買われ事実で売られる」という一般的なマーケットセオリーに因るものなら理屈は簡単である。

 だがOPEC総会の50万バレル追加減産の決定に対し市場が、「まだ足りていない」と評価したのであれば、催促相場を示している。すでに協調減産の量は決定したので、公な追加減産はサウジなどによる一部OPEC加盟国による自主的な追加減産をマーケットは催促している。

 今回の総会で50万バレルの追加減産によって170万バレルまで減産量を積み上げたが、その量で米国など非加盟国の、主としてシェールオイルの増産分を十分に吸収できるのか? という疑問符が付けられるというのが市場の懐疑的なコンセンサスをあらわしているかのようだ。

 事実、2019年の米国の産油量は、米国エネルギー情報局(EIA)の統計によると、最新の2019年第4四半期ベースで1323万バレルである。これは過去最高を記録した2018年の1099万バレルと比べ224トンも増えている。

 単純な計算で、米国の増産分だけで220万バレル以上もある中、OPECプラスの協調減産170万バレルではまったく足りていないことになる。言い換えると、シェールオイルを爆増する米国が、露天掘りなど従来油田の大手産油国に重い負担をかけているで、追いつくことのできないイタチの追いかけっこの状態になっているといえるだろう。
 

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