米産油量の現状とOPECプラス会合の行方

 周知のとおり、米国の原油生産量は2018年に日量1099万バレルを記録して石油大国であるサウジアラビアとロシアを抜いて世界最大の産油国となった。2019年に入ってからも米国の産油量は伸び続けており、米国のエネルギー情報機関であるEIA(Energy Information Administration)の公表している統計によると、2019年11月時点の推定量で2019年第3四半期が日量1224万バレル、第3四半期が1301万バレル、2020年第1四半期が1323万バレルと公表されている。

 最近3年間の米国の産油量の推移をみると、2017年から翌年にかけて128万バレル(12%)増え、2018年から翌年までが104万バレル(9%)増え、2019年から翌年までが推定で192万バレル(14%)増えているとしている。昨年は伸び率がやや鈍化したものの、今年は再び高い伸び率見通しとなっている。同じように2020年第1四半期の産油量見込みである1323万バレルを基準にすると、過去2年間で296万バレル(20%)増、過去3年間では424万バレル(47%)の大幅な増加である。

 従って、OPECプラス会合でサウジを筆頭とするOPEC加盟国とロシアを筆頭とする非OPECが協調減産を行っても米国の産油量の増加に追いつくことができないことになる。なぜなら今の協調減産は日量120万バレルであるのに対し、2019年の米国の増加量は190万バレルでOPECプラスの減産量を超えるからだ。

 逆に、12月上旬に開催が予定されているOPECプラス会合では、少なくとも現状の減産量を維持するだけでは不十分で、180~200万バレルほどの協調減産をしないことには供給量は均衡できないことになる。

 情報によると、協調減産の増枠に対してロシアは賛成の意向を示していないと伝えられ、足並みがそろっていないようだが、数字をみる限り、原油価格の値崩れを防止するには協調減産を強化せざるをえない理屈となるはずだ。
 

 

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