ゴムは出直り相場とは判断しにくい

 東京ゴムRSS3号は先週末に売られたとはいえ、10月限から来年3月限までの動きを見ると、期先3本(1~3月限)は10月初めの安値から17~20円強の上昇、期近3本(10~12月限)も10~13円ほど上昇している。

 反発の原因は先限で140円台を予想していた弱気筋の期待を裏切って先限が10月3日の安値154円30銭から一転上昇、その後、①タイ政府のゴム農家に対する所得補償制度の導入、②インドネシア、マレーシアから真菌病が移動、タイの天然ゴム減産懸念を強めて相場が上昇したというわけだ。

 タイゴム協会が発表しているRSS3号(FOB価格)は10月31日現在、バンコクでキロ当たり44.74バーツ、ソンクラー、プーケットで同44.49バーツと10月17日のバンコク45.21バーツ、ソンクラー、プーケット44.96バーツの高値を目指して続伸している。

 相場の上昇が前述の①及び②によるものかどうか判らないが、少なくとも②が人気的に影響していることも考えられる。もちろん、一抹の不安を残しているとはいえ、米中貿易協議の第1段階署名が11月中には実現する可能性があること、米国の連続3回にわたる0.25%の利下げもプラスに働いていることは間違いない。

 これを好感してか上海ゴムの中心限月(2020年1月限)は先月末に1万2,095元まで上昇し、23日の高値1万1,990元を抜いている。

 こうなると、『東京商品取引所のゴム指定倉庫在庫が10月20日現在で1万2,590トンと過剰在庫ながらも、相場はそれを横に置いといて上昇する可能性もある』(市場関係者)との見方もある。

 確かに、今回の上昇開始は弱気筋の期待を裏切ったことがキッカケだった。本来であれば1万2,500トンからの過剰在庫があって大きく反発することは考えにくいが、しかし、冒頭で述べたように、期先3本が安値から17円から20円も上昇すると、弱気筋の頭には、『こんなはずではなかった』との思いとともに、『不気味だから売り玉を少々手仕舞うか』、『ここは売り玉はそのままに買い玉を建てて両建でしのぐか』となる。

 つまり、今回の上昇の発端は思いもよらぬ反発で、やや浮き足だった売方の買戻し、両建による買い玉がキッカケだったと見ることが出来る。

 そして、タイミング良く、タイ政府のゴム農家に対する所得制度の導入、更にはゴム樹の真菌病発生による減産懸念が支持材料になったといえる。

 結論は目先的には、『まだ上値余地あり』と見るが、これが底入れ出直り相場に結びつくかどうか、もう少し日柄をかけて状況を見る必要がある。大順ザヤが解消されないなかでの出直り相場は考えにくく、タイRSS3号の輸入採算がキロ当たり173~174円がらみであることを考慮すると大幅高は難しいと見るが…。
 

 

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