50ドル台のトリプルボトムで上昇期待の原油

 国際エネルギー機関(IEA)は11日発表した月報で、今年と来年の石油需要の増加見通しを両年ともに10万b/d引き下げた。先月はサウジアラビアで石油施設が攻撃された事件が起こり供給が減ったものの、景気減速懸念によるエネルギー需要の減少が背景にある。同機関は、サウジ石油施設攻撃で世界石油供給の約6%が停止したが、その後の石油価格上昇は一時的にとどまり、世界的なリセッション懸念の中で下落に転じたと指摘した。

 また米エネルギー情報局(EIA)は、米国のシェールオイルは増産の一途をたどり今年の米原油生産が前年比で127万b/d増の1226万b/dに達し、過去最高を更新するとの見通しを示した。従って、米国の供給が増える一方で需要が低迷するとの見通しとなっていることに依拠し、世界の原油需給は緩和し続けることになりそうだ。

 当然、需給が悪化したままであるということは市況も暗転したまま推移する公算が強いことを意味し、これからの原油相場は一段と下落を強めるのではないかとの見方が拭い切れないところである。

 ところが、原油相場は意外にも下値堅く、今年の夏以降のNY原油の中心限月は心理的な節目である50ドルを一度も割り込むことなく推移し続けている。しかも、これだけ需給ファンダメンタルズが悪化しているにもかかわらず予想外に下値が堅い。

 この結果、この三つの50ドル飛び台の安値でトリプルボトムが形成され、これからの相場が上昇に転じるのではないかとの強気な見方すら誘われる状況である。
 

 

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