ゴムはまたも一代の安値更新

 東京ゴムRSS3号はついに期近2本が140円台まで値崩れし、先限も154円台まで下げて、またも、全限一代の安値を更新した。先限は2018年11月21日の安値151円にあと3円ほどに迫っているが、当時も5月10日時点の東京商品取引所ゴム指定倉庫在庫が1万3,713トンまで増加、その重圧で11月21日に先限は151円、当限は130円そこそこまで下落した経緯がある。

 さて、今回の下落は9月27日に一時、前日比10円前後も暴落したことがキッカケだった。当日の出来高が1万2,000枚弱と急増、先物の出来高だけでも6,428枚とざっと半分を占め、先限の取組高も一気に4,127枚に急増したのだから、『ここに何かあり』と見るのは筆者だけではあるまい。

 暴落の原因は中国の大手ゴム業者がデフォルト(債務不履行)に陥り、同社と取引していたタイの大手生産業者が被害を受けたとの噂が広がったからだ。

 中国、タイともに大手業者であるだけに、今後どのように影響が相場に表れてくるか判らないが、世界最大の天然ゴム消費国である中国、一方で天然ゴムの世界最大生産国であるタイという位置づけからすると、タイにとってはマイナスに働くことは間違いない。

 米中貿易戦争による中国の景気後退、中国の新車販売が2年連続前年割れなどが中国の大手ゴム業者に打撃を与えたかも知れないが、そこに大量の天然ゴムを輸出していたタイの大手生産業者も資金回収不能となれば、やはり痛手を受ける。

 特に、前述のタイ大手生産業者は東京市場で大量の現物を納会で受けており、それがそのまま在庫されているため、東京商品取引所ゴム指定倉庫在庫は1万2,000トン台の高水準にある。

 こうした現物が実需筋に売却されれば取引所から出庫されて在庫は減少、相場も次第に上向くはずだが、逆に相場が一代の安値を更新しているのは、依然として高水準の在庫が相場を圧迫していることになる。

 今後はタイの大手生産業者が大量の現物をどう処理するかが大きなポイントだが、これが先物市場に還流されるとなると、その圧迫は一層強くなるであろう。2018年11月でさえ、当限が130円そこそこまで下落、先物も151円まで下落したことを思うと、今回はその安値を下回る恐れ大といえる。当時は当限と先限は20円前後の順ザヤだったが、今回はそれ以上の大順ザヤが予想される。
 

 

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