サウジ生産回復でも不透明感。石油在庫は1年8カ月程度あり

原油(WTI先物)反落。米原油在庫の増加などでなどで。58.72ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドルインデックスの反発などで。1,510.35ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)反落。20年01月限は11,905元/トン付近で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反落。19年11月限は470.6元/バレル付近で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで570ドル(前日比0.8ドル拡大)、円建てで1,954円(前日比16円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

東京市場は以下のとおり。(9月18日 18時21分頃 先限)
5,214円/g 白金 3,260円/g 原油 38,930円/kl
ゴム 170.9円/kg とうもろこし 23,390円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「サウジ生産回復でも不透明感。石油在庫は1年8カ月程度あり」

前回「サウジの原油輸出の60%は東アジアとインド向け」として、サウジの石油施設が攻撃を受けたことに関連し、サウジの原油輸出先について確認しました。

復旧作業が進展しているとみられますが、実態としては備蓄の放出などで対応しているとみられますが、実際の被害状況が具体的に報じられておらず、まだ不透明な状況は続いています。

世界の石油供給に甚大な被害が発生することが懸念される中、IEAは“十分な量の商業在庫がある”、米エネルギー省は“非常事態のために備えた戦略石油備蓄を必要なら放出する用意がある”と報じ、トランプ大統領は“検証結果次第で臨戦態勢をとる”としながら、“必要に応じて戦略石油備蓄の放出を承認する”などとツイートしました。

EIAのデータによれば、2019年8月時点で、OECD石油商業在庫はおよそ29億バレル、米戦略石油備蓄はおよそ6億4,000万バレルあります。

各在庫を、サウジの原油生産量の日量570万バレルで除すと、OECD石油商業在庫は508日分、米石油戦略備蓄は113日分に相当することが分かります。この2つの在庫で合わせて620日程度、計算上、1年8カ月程度分の量をカバーできることになります。

また、OECDに加盟していない中国やインドなどの大消費国もそれぞれ在庫を持っていると考えられます。その他、統計に出にくい洋上在庫も一定量存在します。これらの点より、今回の事件が世界の石油供給事情に直ちに影響を及ぼすものではない、と筆者は考えています。

ただし、フーシ派がさらなる攻撃を示唆しており今後さらに供給が減少する可能性があることや、被害にあった施設の復旧作業が長期化する可能性があります。サウジ以外の産油国で供給が減少する事態が発生した場合はやはり、需給がひっ迫する懸念が生じます。

次回以降、取り崩しが進んでいるとみられる、サウジの原油在庫について書きます。

図:OECD石油商業在庫および米戦略石油備蓄 単位:百万バレル

出所:EIA(米エネルギー省)のデータをもとに筆者作成

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