東京原油は需給崩れで年初来安値近くまで下落

 東京商品取引所の原油先物相場は9月4日時点で一時3万4670円まで下落し、年初来安値である8月8日の3万4280円に迫った。相場は今年4月の高値4万9340円から下降傾斜を持続しており、まだ底入れの兆候が出ていないことからこのまま下げ続け、テクニカル上での下値目標である2018年12月の安値3万2890円を意識する市況情勢となっている。

 原油マーケットには、依然として中東地域における地政学的リスク、具体的にはイランによるホルムズ海峡封鎖の懸念を残している。加えて、季節的に北米で発生するハリケーンの被害に対する心配もある。今発生している大型ハリケーン・ドリアンはメキシコ湾の石油施設に被害をもたらすことは回避されそうだが、またハリケーンが発生して北米の石油施設が危険にさらされるリスクがある。

 このような状況においても国際原油相場が下落の一途をたどっているのは、基本的に需給バランスが崩れたままであるためだ。その最大の理由は米国と中国の貿易摩擦に伴う景気後退、あるいはその懸念にある。

 トランプ米政権は9月1日、1100億ドル(約12兆円)分の中国製品を対象に制裁関税「第4弾」を発動。家電や衣料品など消費財を中心に15%を上乗せした。中国も同時に米国の農産品や大豆などに報復関税を課した。2018年7月から始まった二大経済大国による貿易戦争が一段と激しくなり、世界経済にはさらなる重荷となるのは必至。半導体メモリーやテレビなど家電関連のほか、衣服や靴、時計など計3243品目が対象。さらに米政権は10月1日より、第1~3弾で発動した2500億ドル分の品目への追加関税を現行の25%から30%へ引き上げる構えとなっている。
 

 

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