世界各地でブラックスワン候補が拡散中

 米長期金利の指標とされる10年債利回りは低下中で、景気後退シグナルとされる2年債との長短金利差逆転となった場合、AIを含むプログラム売買が、一気に「株売り・金買い」などを誘発する可能性は高い。薄商いの中、値が飛ぶリスクには注意したい。

 9月には対中関税、イスラエルの再選挙、10月には、消費増税、合意なきブレグジット懸念など、新興国リスクを含めて、世界各地でブラックスワンになりうる火種は多い。金の買い主体の戦略を考えたい。

 ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)報告書(8/1)によると、今年上半期の世界の金の需要は8%増加し2016年以降で最高となった。各国中央銀行の購入や金価格連動型の上場投資信託(ETF)への資金流入が背景。

 第2・四半期の中銀の金購入量は224.4トン。上半期は374トンと、上半期としては、2000年以降で最高となった。ETFの金保有量も第2・四半期に672トン増加。上半期は107.5トン増の2548トンと、6年ぶり高水準となった。

 上半期の金の需要は2182トン。前年同期は2021トン。第2・四半期の金の需要は1123トン。前年同期は1039トン。

 1980年~90年代の金価格下落の一因が、中央銀行の公的売却であったが、1999年のワシントン合意で、欧州中央銀行の売却量が制限されて、相場の転換ポイントなった.そのワシントン合意も今年の9月に期限を迎えるが、更新されないことが決定した。ワシントン合意を更新しなくとも、各国中央銀行は金を売却するつもりはないと言うことだろう。

 投機玉の動きと異なり、中央銀行の買いは、ゆっくりと長く続く傾向があり、息の長い相場になりそうだ。

 ドルの基軸通貨体制にも揺らぎが出ており、「通貨の顔」としての金も買われやすい地合いだ。これまでの上値抵抗だった1370~1400ドル水準を下値支持帯として、2011年高値~2015年安値までの下げ幅に対する61.8%戻し(1581ドル)を試す流れが継続見通し。
 

 

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