最終的には順ザヤに戻ってバーゲンセール相場!?

 東京ゴムRSS3号は一時、当限と先限の逆ザヤ幅が55円がらみに達したが、それが先週末には24円ほどに縮小した。

 逆ザヤが縮小したのは期近が大幅に下落した結果であり、そのことは、腕力相場の“終焉”の姿といっても過言ではない。今年に入ってからの受け渡しを見ると、1月から7月までの受け渡しは3,761枚(1万8,805トン)と前年同期の2,343枚(1万1,715トン)に比べると1,400枚ほど上回る大量受け渡しとなっている。

 一方で納会値を見ると、1月限199円50銭、2月限190円60銭、3月限180円30銭、4月限186円、5月限212円、6月限233円40銭、7月限230円となっており、3月限の180円30銭をボトムに6、7月限の230円納会まで実に50円以上も水準を上げている。

 6月まではタイの干ばつ、生産3ヵ国の24万トン輸出削減(4ヵ月間)、インドネシアの減産が支援材料となっていたが、シンガポールRSS3号期近は6月27日のキロ当たり210セントを天井に暴落、8月6日には145セントと高値から65セント安、国内に換算して70円弱も水準を下げて様相を一変させている。

 半年かけて上昇したシンガポール相場が1ヵ月少々で年初来の安値を記録する様変わりである。

 原因は米中貿易戦争激化による世界的な景気後退懸念、世界最大の天然ゴム消費国(世界の約40%を占める)である中国の景気後退不安、天然ゴム消費量の減少見通しが主因だ。

 世界最大の天然ゴム生産国タイの生産が回復、現地相場の下落も下げに拍車をかけている。

 こうしたなかで、東京市場では強気筋が納会で現受け作戦を敢行し、前述のように納会値230円が示す暴騰劇を演じてきたが、これに待ったをかけたのが取引所だ。5月限納会の受け渡し1,010枚をピークに減少、7月限ではそれが124枚まで減ったのは取引所の監視強化にほかならない。

 となると、8、9月限納会では、さすがの強気筋も無茶はしにくい。それどころか、買い玉縮小、整理売りを余儀なくされているのが実態と推察され、その威力が後退した結果が、期近限月の50~60円の暴落を引き起こしたともいえるだろう。

 今年1月から強気中国筋が納会で現受け、そして、タイ筋に受け継がれて期近中心に上昇した相場も、目下はその戦後処理といっても過言ではない様変わりの流れに突入している。

 その戦後処理だがタイ筋が手持ちしている現物がどのように売却され、東商取の指定倉庫在庫から出庫されるか、あるいは、東京市場に還流されるのか。このまま、在庫を手持ちしていれば1年間の供用期限切れ問題があり、倉敷料も馬鹿にならない。

 『先物が160円とすれば少なくとも当限は150円がらみが妥当』の声も少なくないが、とりあえずは、逆ザヤという変則相場が順ザヤに戻らないことには立ち直れまい。恐らく、その時はバーゲンセール相場の声も出始めるだろう。
 
上海ゴム月間足
 

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