ついに期近から値崩れが始まった!?

 東京ゴムRSS3号はついに期近中心に値崩れが始まった。8月に入っても当限(8月限)と先限(2020年1月限)との逆ザヤ幅が40円前後あって、異常な大逆ザヤ相場が続いていたものの、それが期近から急落して逆ザヤ修正への動きと転じたのは、やはり、取引所の厳しい対応があったからといえる。

 振り返ると、逆ザヤ相場が形成されたのは5月からで、7月16日には当限(7月限)が233円50銭、先限(12月限)が178円30銭で、その逆ザヤ幅は55円20銭にも拡大した。期近が高値を出したのは強気タイ筋が買い玉をはわし、納会で連続現受けするなどの作戦に出たからだ。

 『タイ筋が納会で受けた現物はこれまでに8,000~9,000トンに達したのではないか』(事情通)というから、7月20日時点の東京商品取引所ゴム指定倉庫在庫(RSS3号)1万1,000トン強の70~80%を占めている計算になる。

 もちろん、タイ筋が本当に8,000~9,000トンもの現物を手持ちしているかどうか判らないが、それにしても、RSS3号の在庫を相当量手持ちしているのは間違いない。

 だから、取引所がその対策として、①ゴム受渡細則の第23条の2で、『受方は当社の受渡しで受領した受渡し品について、輸入通関完了の日から1年を経過した場合にあっては、速やかに指定倉庫から当該受渡し品を出庫しなければならない。ただし、やむを得ない事情があると当社が認めた場合にあっては、その限りではない』というものだ。

 もう一つは、②ゴム(RSS3号)における受渡の適用についてで、『業務規程第49条第2項の規定に基づき、2019年8月限及び2019年9月限の受け渡しに限り、当社が指定した愛知県所在の指定倉庫においても、受渡しを行うことが出来るものとする』とし、指定倉庫の拡大に踏み切っている。

 これは、前述の通り、在庫の多くを強気タイ筋が保有、それがために、倉庫のあきペースが少なく、売方が好採算であってもタイで現物を手当し、東京市場に売りヘッジしようと思っても倉庫不足でそれを実行出来ないという不都合が発生しているからだろう。

 ゴムRSS3号の供用期限は輸入通関してから1年と決まっているが、もし、その期限が切れているにもかかわらず指定倉庫に入れたままでは、これまた、倉庫にあきペースが出来ないため、取引所が前述のような通達を出したものと思われる。

 いずれにしても、強気タイ筋が納会で連続現受けした背景の理由としては、『東京市場の納会で受けた現物は中国に輸出される』はずだったが、その中国では上海ゴムが大きく値崩れして安値を形成。しかも、中国の新車販売が景気後退などから2年連続で減少見通しとあっては、タイ筋が手持ちしている大量の現物が中国に輸出される環境に無いといわざるを得ない。

 となると、タイ筋手持ち現物が東京市場に還流するリスクも無いとはいえず、仮に還流されたら暴落必至だ。9月以降になるとタイ筋の手持ち現物に供用期限切れがまとまって発生するとの声もあり、最終的には期近はバーゲンセール相場を示現することで、実需筋にその現物を引き取ってもらうことになるまいか。その相場が幾らになるのか判らないが、期近限月は相当、突っ込んで順ザヤを形成しないことには収まるまい。

 先週木曜日(8月1日)トランプ米大統領が中国からの輸入品3,000億ドル(約32兆2,300億円)相当に9月1日から10%の関税を課すと発表、これをキッカケにNYダウや原油が急落しており、これも下げに追討ちをかけるだろう。
 

 

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