時間はかかるが大逆ザヤ修正へ

 東京ゴムRSS3号先限は7月16日に174円まで下落したが、その後は下値警戒人気を強めて反発に転じた。期先は期近限月に比べて40円以上も割安水準にあり、これが下値警戒にさせる一因になったことも確かだ。

 先限は6月6日の高値202円から7月16日の安値174円までの下げ幅が28円、その下げ幅の半値戻しは14円高の188円、その3分の2戻りは18円70銭高の192円70銭高となるが、戻れる範囲はあっても3分の2戻りが一杯で、190円が上ガサになる可能性もある。

 というのも、期近が高値を維持しているのは強気タイ筋が居座っているからで、いわゆる、力で相場を支えているからだ。その強気筋も7月限納会では価格こそ230円の高値を維持したものの、受け渡し数量は124枚に減少した。6月限納会の受け渡し306枚、5月限納会の同1,010枚、4月限納会の同732枚に比較すると格段に少ない。

 これは、渡物の減少もさることながら、指定倉庫が満杯に近いなかで大量の現受けを敢行させれば、無用な逆ザヤ拡大につながる恐れがあるからだ。しかも、指定倉庫在庫の多くが強気タイ筋の現物と見られており、当然、取引所の監視は厳しくなる。その現れが7月限納会の受け渡し減少だったと見ることが出来よう。

 恐らく、8月限あるいは9月限も高値を維持する可能性があるものの、しかし、前に述べた通り期近限月への取引所監視強化を考えると、強気タイ筋も無茶な買い上げは難しく、そうなると、すでに期近限月が期先限月をコントロールして高値に持って行く作戦はかなり難しいと見るべきだろう。

 であれば、8月限あるいは9月限は当面、高値を維持するものの、10月限以降は期近に追随難となり、いずれは別個の動きになる可能性大といえる。

 つまり、8月限、9月限が納会を迎えるたびに逆ザヤ幅が修正され、最終的には順ザヤに戻ると見るが、果たして、どのように大逆ザヤが修正されるか見守る必要がある。

 先週25日のシンガポールRSS3号8月限は172.60セント、2020年1月限は162.60セント。これを、国内換算すると裸値で8月限は186円40銭、2020年1月限は175円60銭で、双方の逆ザヤ幅は11円弱しかない。東京ゴムRSS3号の8月限と2020年1月限との逆ザヤ幅約45円はいかにも大き過ぎるといえまいか。

 そうしたなか、ロイター電で、『インドネシア・ゴム協会の幹部は24日、2019年の同国の天然ゴム輸出量が前年比45~54万トン減少する見通し』と伝えた。

 確かに、インドネシアではゴム樹の葉にカビなどの病気が発生、更には低価格による農民の生産意欲減退などから生産量は減少しているようだが、『タイは秋に向けて増産期を迎える一方、米中貿易戦争で世界景気後退懸念などから新車販売が減少している。中国汽車工業協会は2019年の中国の新車販売見通しを前年比5%減の2,668万台に下方修正しており、天然ゴムの需給ひっ迫感は無い』(市場関係者)としているだけに、目下のゴム相場を強気するのはどうだろうか。

 今週、30~31日には上海で米中両国の貿易会議が開かれ、やはり、両日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)が開かれて、利下げが発表される。この二つの材料がゴム相場にどのような影響を与えるかもポイントになる。
 
20190726シンガポールゴム月間足
 

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