経済ファンダメンタルズは悲観的だが先高感強い原油市況

 原油価格の国際指標であるNY原油(WTI)は、7月に入ってから2度、60ドルの心理的抵抗を突破したが、常態的に高値を維持することができず、高値を出し切っては再び軟化する市況情勢となっている。このため下値に対する不安が払拭できない状況である。

 原油の消費を取り巻く経済ファンダメンタルズが脆弱であるため、いくらOPECプラスで協調減産をしても供給の過剰感が解消できない。特に米国に次いで石油消費の多い中国のエネルギー消費の将来観測は悲観的である。米国と中国との間で続いている貿易摩擦の影響で中国の景気が冷え込んでいるためだ。

 先日発表された中国の今年第2四半期の国内総生産(GDP)が前年同期比6.2%増にとどまり、四半期データの公表を開始した1992年以降で最も低い成長率となったことは市場に衝撃を与えた。原油市場にとっても中国経済の減速感が強まっていることはイコール石油消費量が応分に減っているとの連想を誘っている。6月下旬の時点で、バンクオブアメリカ・メリルリンチは、米中関係が一段と悪化した場合、それにより引き起こされる悪影響で、「北海ブレントは現状の価格から50%押し下げられてバレル当り30ドルまで下落する」と予想。さらに、米金融大手のゴールドマンサックスは、今月7日に発表したレポートで、「米シェールオイルの増産は少なくとも2020年末まで続くことにより、世界の原油需給は供給過剰が続く公算が強い」との見通しを示した。
 
中国GDP
 

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