7月限納会後に8月限が”野中の一本杉”になる!?

 東京ゴムRSS3号は先週2日と3日に大きく下げ、従来の期近を主導とした上昇相場に水を差す恐れが出てきた。下落の原因は上海ゴムが揉合から下放れる足取りに変わってきたこと、更に、タイ産地で生産量が回復し始め、農民の売りが増えてきたこと、これを嫌気してシンガポールRSS3号期近が急落していることが挙げられる。

 特に懸念されるのはタイ産地価格の下落だ。タイゴム協会発表による7月4日のRSS3号FOB価格はキロ当たり59.60バーツ、ソンクラーは59.35バーツまで下げている。6月4日の高値がバンコク64.32バーツ、ソンクラーが64.07バーツだったから、いずれも高値から4.72バーツ下げた計算だ。これを1バーツ3円50銭で掛けるとキロ当たりで16円57銭安となり、最近の下げ幅としては大きい。

 これを見てもタイで原料の出回りが多くなり、供給増による値下がりがハッキリと現れているといえよう。すでにタイでは春の季節減産期は終わり、秋に向けて天然ゴムの生産が増えるものと見られ、供給事情の変化を頭に入れておく必要がありそうだ。

 さて、東京ゴムRSS3号はこれまで強気タイ筋が上げ相場をリードしてきたが、タイ産地の供給が増えて価格が値下がりしているなかで、無理して東京を押し上げようとするとその反動安に見舞われかねない。

 すでに、同筋の買い玉が7月限、8月限と仕込んであると見られ、恐らく、7月限、8月限の納会では現物を受ける可能性がある。というのも、ここで買い玉を手仕舞ったのでは暴落しかねず、また、それによって当限と先限の大逆ザヤが順ザヤへと変化しかねない。

 現在、当限と先限の逆ザヤ幅は47円ほどに拡大しているが、売方にとっては、この大逆ザヤが脅威になっている。つまり、先限を新規に売った場合、当限に回って47円も損をするリスクがつきまとうからだ。

 昔から、『逆ザヤ売るべからず』という言葉があるが、これを順ザヤにさせたのでは売方に勢いを増すチャンスを与えかねないからだ。ただ、強気タイ筋も大量の手持ち現物を売却すれば、取引所指定倉庫にスペースがあき、新たな現物をタイから呼び込みかねない。

 かといって、現物を倉庫に入れたままでは倉敷料などバカにならず、立場の苦しさも読み取ることが出来よう。当面はタイ筋が巻き返す可能性もあるが、しかし、その巻き返しにも限界があるように見えてならない。

 遅くとも7月限納会(25日)を迎え、新甫1月限が発会すると、8月限が“野中の一本杉”になりかねず、期先の売り圧力が期近を押し下げ、夏場に順ザヤへと変化すると予想するが…。
 
20190705東京ゴム日足
 

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