OPECプラスの減産の現状維持を市場は評価せず

 OPECのオフィシャルサイトは、「The 6th OPEC and non-OPEC Ministerial Meeting」(第6回OPECと非OPEC閣僚会議)において、2019年1月から実施されている協調減産政策について、2019年7月から2020年3月末まで延長することで合意したことを示した。どれほどの減産量になるかについては明らかにされていないものの、現在の減産幅がそのまま踏襲されるという内容であることからすると、OPECが80万バレル、非OPECが40万バレルの合計120万バレルとなったと推測される。OPECプラスでの協調減産合意は世界の原油需給の引き締まり要因となるため、それが原油市場に反映されるというシナリオで、本来なら相場の上昇が期待できたところである。

 ところが、合意が公表された直後の7月2日のNY原油は大きく値を崩した。この2日のNY原油中心限月は前日比2.84ドル安の56.25ドルで引け、1日には60ドル台にあった値位置から逆に一時56ドル飛び台まで暗転した。

 結果論ではあるが、従来までの減産量だけでは、「崩れた原油需給を均衡することができない」と市場が答えを出したということなのであろう。その減産量がどの程度かは明瞭ではないものの、少なくとも、今の120万バレルだけでは需給が均衡しないという判断であり、原油相場を支えるには、200万バレル前後まで減産量を引き上げる必要があった可能性がある。

 事実、6月中旬に国際エネルギー機関(IEA)は2019年の原油の供給量に対してOPECプラスを除く産油国の原油生産が前年比で230万バレルも急増するとの報告をまとめている。この増産分は言うまでもなくシェールオイル生産分であり、それは米国、カナダ、ブラジル、ノルウェーなどの国々である。

 逆に、不均衡となった世界の原油需給を是正するにはOPECプラスだけでは限界が来ているのかもしれない。つまり増産の一途となっているシェールオイルを生産する原油新興国にも生産を抑制する約束が必要な時代に入っていると言い換えられる。
 

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