協調減産のキーとなるロシアの動き

 OPEC(石油輸出国機構)とOPECに加盟していない非OPECの産油国が協力し合い原油の生産量を抑制する約束は、6月一杯でその期限を迎える。

 原油価格が堅調に推移しているのであれば協調減産は必要とされず白紙に戻されるだろうが、逆に相場が軟化している現状においては、価格を持ち直すには協調減産の延長が必要不可欠であり、減産の約束が引き継がれるのが定石であろう。

 OPECの盟主であるサウジアラビアは、3月の時点で早々と、協調減産を年末まで続ける必要があるとの考えを示していた。その時点でファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は、「私の判断では原油需給を再び均衡させるというOPECの任務はまだ完了しておらず、6月まで今の協調減産路線を維持しなければならない」と発言していた。ところが、減産を嫌がるロシアは、減産合意の延長については、6月の期限切れ後も継続する必要があると考えるが、9月末までの3カ月の延長だけでよく年末までの延長は保証されない」とのスタントを取っていた。このロシアの発言から、協調減産は限られた期間にとどまるか、あるいは最悪の場合は合意が白紙に戻されるのではないかとの思惑も誘われていた。

 しかし最近の原油価格の急落に危機感を募らせたロシアは合意期限が切れる直前のこのタイミングで歩み寄りの姿勢を示しはじめている。6月10日、ロシアのシルアノフ財務相は、「OPECと非加盟国が協調減産を継続しなければ原油価格はバレル当り30ドルまで下落する可能性がある」と、驚くような発言を示した。

 しかし、その原油安に歯止めをかけることができるかどうかのキーとなっている当の本人がロシアである。ロシアが協調減産に歩み寄らなければ原油価格は一段と下げ幅を広げる可能性がある。

 ちなみに同日の6月10日にタス通信は、サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相の談話として、「協調減産を年末まで継続する必要性についてまだ方針を決定していない産油国はロシアだけ」と伝えた。
 

 

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