ベネズエラの石油大国としての立ち位置を揺るがす米国の制裁

原油(WTI先物)反発。米国によるメキシコへの追加関税措置が無期限延長とされたことなどで。54.28ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドルインデックスの反発などで。1330.55ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)上昇。9月限は12290元/トン近辺で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)上昇。7月限は434.8元/バレル近辺で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで529.6ドル(前日比10.4ドル縮小)、円建てで1805円(前日比10円拡大)。価格の関係はともに金>プラチナ。

東京市場は以下のとおり。(6月10日16時50分頃 先限)
4623円/g 白金 2818円/g 原油 39620円/kl
ゴム 204.6円/kg とうもろこし 24580円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)
東京原油 1時間足

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「ベネズエラの石油大国としての立ち位置を揺るがす米国の制裁」

今回は、5月31日に米エネルギー省(EIA)が公表した米国の石油製品の輸出量のデータから、ベネズエラへの石油製品の輸出量について注目します。

以下のグラフのとおり、米国はベネズエラ向けに石油製品を輸出していました。

いました、というのは米国によるベネズエラへの制裁が強化されたため、2019年3月に米国からベネズエラへの石油製品の輸出がほぼ途絶えたためです。

2018年11月に日量675万2000バレルあった米国からのベネズエラへの石油製品の輸出量が、2019年3月には日量1万8000バレルに急減しました。

米国のベネズエラに対する制裁が強化されたタイミングと、石油製品の輸出量急減のタイミングはほぼ一致します。

ベネズエラは世界No1の原油埋蔵量を誇る、OPECの原加盟国です。原加盟国とは、1960年のOPEC発足時の5つあった国の1つということです。

原加盟国は、ベネズエラの他、サウジ、イラン、イラク、クウェートです。

新たにOPECに石油を輸出している国が加盟する際、原加盟国全ての賛同が必要であるなど、現在でも原加盟国は権力を握っています。

このベネズエラがなぜ、石油製品を輸入する必要があるのでしょうか?

それは、ベネズエラで産出される原油は超重質油であるため、当該原油を輸出あるいは当該原油から石油製品を精製するにあたり、希釈剤となる石油製品が必要なためです。

このため、ベネズエラは米国から原油生産国であるにも関わらず、石油製品を輸入していたのです。

自国の資源を有効活用するために石油製品を輸入していた訳ですが、制裁によってその輸入がほぼ途絶えました。

もともと政情不安にあり、原油生産量が減少していましたが、そこに石油製品輸入の急減が重なり、なおの事、原油生産量の減少に拍車がかかる状況になりました。

ベネズエラが石油の国として存続できるか、危うくなっているといえます。

図:米国のベネズエラ向け石油製品の輸出量 単位:千バレル/日量
米国のベネズエラ向け石油製品の輸出量

出所:米エネルギー省(EIA)データをもとに筆者作成

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