外部環境の悪さをハネ退けるゴム相場

 東京ゴムRSS3号は期先中心に続伸場面となった。期近に比べて期先が安く、投機筋は割安の期先を狙って買いを入れており、先週7日の出来高(午後3時現在)でも、ざっと8,000枚のうち、6,300枚(80%弱)が期先2本の出来高となっている。

 上海ゴムの中心限月も先週6日には1万2,365元と5月22日の高値1万2,445元にあと80元に迫り、同日のシンガポールRSS3号期近も195セントと、200セントにあと5セントに迫っている。

 東京、上海、シンガポールの3市場が揃って上昇しているのは、5月の中国雲南省における干ばつ、タイ南部の雨不足、更にはタイ、マレーシア、インドネシア3ヵ国による24万トンの輸出削減策がプラスに働いているものと思われる。

 相場が下落している時には、先安人気から売り急ぎが出る半面、先高人気になると売り渋りによって、相場が更に上げ足を速めることがあるが、目下のゴムは正に後者といって過言あるまい。

 外部環境は米中の貿易摩擦激化、米国とメキシコの対立によるメキシコ製品への関税問題など、世界景気が不透明感を増すなかでの東京、上海、シンガポールのゴム相場が上昇を続けていることはめずらしいことだ。

 もちろん、これらの影響で世界景気が後退すれば、新車販売にマイナスになることは確かだが、目下のところの市場は、そうした要因には目を向けていないようだ。

 さて、こうしたなかで今週のゴム相場がどうなるかだが、人気のバロメーターである東京ゴムRSS3号の取組高は、4月24日の1万0,983枚をボトムに増加し、先週は1万6,000枚台に乗せた。明らかに投機資金が流入しており、その勢いで相場も期先中心に上昇、一時、当限と先限の逆ザヤ幅25円前後が先週末には20円がらみまで縮小している。しかし、まだ、期近に比べて期先は20円ほど安いこと、タイRSS3号のオファー(7月限)の輸入採算が220円がらみであり、期先3本(9、10、11月限)の割安が目立っている。

 それに対して、期近はタイの輸入採算を上回り始めているものの、タイから積極的に荷を呼ぶ価格にはなっていない。また、本欄で述べている通り、倉庫のスペース不足という事情があって、期近から値崩れるような状況にはない。

 昔から、『サヤの変化は相場転換のしるし』というが、まだ、それを言うのは早過ぎるといえる。

 出来高が急増し、市場が熱くなったら、とりあえず買い玉を利食うのも一法ではなかろうか。
 
20190607東京ゴム月間足チャート
 

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