期近から荷の呼び出し相場か!?

 東京ゴムRSS3号の当限と先限のサヤ関係が逆ザヤへと転換した。本来であれば、東商取(東京商品取引所)のゴム指定倉庫在庫が4月末現在で1万3,171トンと、昨年4月20日のピーク時である1万3,792トンにあと600トン強に迫っており、在庫圧迫により15円から20円の大順ザヤになってもおかしくない。

 昨年春の在庫急増、相場下落とはまったく異質の動きになっているだけに、『理解しにくい』(市場関係者)との声も少なくない。

 その答えは、1万3,000トンを上回る在庫が存在しながらも、なぜ、今回は期近を中心に高値を示現、逆ザヤ相場を形成しているのか。

 それは、一部の筋に大量の在庫が偏在しているからにほかならない。

 その相場の多くを握っているのが通称、中国筋といわれており、推定で7,000トンほどの現物を東京市場の納会で現受けしたものと見られている。

 また、これに加えてタイの大手筋がやはり東京市場で現受けを敢行し、3,000トン近い現物を受けたとの見方もあり、そうなると、両者でざっと1万トンの現物を握った計算になる。

 しかも、中国筋の手持ち分は順次、中国に逆輸出されると見られており、これが実際に実行された段階では、東商取のゴム指定倉庫在庫が減少に向かうものと見られる。

 つまり、東商取には1万3,200トン弱の在庫があるものの、標準品在庫のRSS3号は1万2,891トンしかなく、浮動玉の少ないことが判る。要するに、中国筋とタイ筋の現物手持ちをざっと1万トンとすれば、浮動玉は約3,000トン(600枚)しか残らない計算になる。

 5月も後半に入ってくると、タイ産地から東京への新規入着物がかなり少なくなるはずで、納会での売方の渡物も減少する見通しにある。5月限納会での受け渡しは4月限納会での受け渡し732枚に比べて、かなり少なくなる見通しだが、これは渡物の減少を意味するものと思われる。

 もちろん、今後も期近を中心に上昇を続け200円大台を大きく抜くようなことになれば、あらためて、タイから荷を呼ぶ環境になるが、それを言うのはまだ早いだろう。

 昔から、『逆ザヤに売りなし』といわれており、うかつに期先の安値を売るわけにいくまい。当面はタイ産地から新たな荷を呼ぶべき、『呼び出し相場』の高値が続くと予想する。
 

 

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