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強気感増す原油市場

 ベネズエラ制裁の猶予期限が4月30日、イラン制裁の猶予期限が5月4日に控える中、「元リビア軍の高級将校が率いる武装勢力が首都トリポリ近郊を空爆した」と報じられ、昨晩は産油国リビアの内戦で原油供給が細るとの見方から大幅続伸。ここからの上値は、心理的節目65ドル、E=65.91ドルなどがカウント可能だ。OPEC内では、生産余力があるのは事実上サウジのみと言われるが、イラン・ベネズエラ・リビアの生産量がゼロになった場合、増産しても不足分をカバーしきれない。

 米ホワイトハウスは8日、イラン革命防衛隊を「外国テロ組織」に指定すると発表。他国の特定の機関をテロ組織に指定するのは初めて。周辺国の武装勢力に武器や資金を提供して中東情勢を不安定にする主体だと判断した。イラン側は反発しており、日本のGW期間に訪れる再制裁に向けて、米国VSイラン、イスラエルVSイラン、サウジVSイラン、ベネズエラVS米国など、地政学リスクの高まりが急浮上してきそうだ。

 また、世界最大の生産国となった米シェールも、勢いを失い始めている。テキサス州の月間産油量は1年ぶりに減少。パーミアン盆地の油井の生産性も落ちている。米エネルギー情報局(EIA)は3月、19年の原油生産見通しを、従来予想の日量1240万バレルから1230万バレルに引き下げている。

 米中貿易協議に対する期待感からの需要増加思惑と、地政学リスクに伴う供給リスクのダブル押し上げ効果が効いている格好だが、市場の過熱感は、依然として低い。

 大口投機玉は、昨年過去最高水準まで膨れ上がったが、昨年末にかけての下落で玉整理は進んでおり、新たな買い増しを行いやすい内部要因となっている。

 急落シナリオは、米中貿易協議決裂や、合意なきブレグジットなどによる株価の世界的な大幅連鎖安や、米戦略備蓄の追加放出などだが、それらが起きるのは、大口投機玉の買い越しが大きく膨らんだ後のこととなるだろう。過去の季節傾向通り、4月相場は強気優勢で進行しそうだ。

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