中央銀行の政策と金価格

 今週は米国連邦準備制度理事会(FRB)が公開市場委員会(FOMC)を開催する。市場は利上げは無いだろうと見てパウェル議長や理事の描く今後の金融政策を注目している。米国連邦制度理事会は、2015年12月以来続けてきた利上げのサイクルを終了しようとしている。投資家は、遅かれ早かれFRBは経済や金融市場を支援するために、拡張的なスタンスを取るであろうとささやき始めている。

 米国の中央銀行は膨らみ過ぎた債券のポートフォリオの縮小を停止して、銀行間に過剰な準備金が存在することを放置することを表明している。中国人民銀行は、中国経済の減速と、低調な銀行借り入れに対して対策を取ることを表明している。欧州中央銀行(ECB)は、借入金利をゼロに保ったままにするばかりでなく、2019年9月~2021年3月までの間、新たな長期借入枠をユーロ圏の銀行に供与することを決めた。あらたなECBによる再金融緩和措置となる見込みだ。米国が先頭を切って金融引き締めから利上げを行うスタンスを取ってきたが、景気の停滞信号に接して、方針転換を迫られている。多くの経済評論家は年内に景気は持ち直すと述べているが保証の限りではない。

 最も懸念されるのは、ゼロからマイナス1%の間となっている日本やユーロ圏の景気対策である。これ以上金利を下げることは、その効果が疑われる。金融緩和はやり尽くし中央銀行のバランスシートは肥大している。そのため、銀行間の債券取引はほとんど出来なくなっており、銀行の収益性に問題が出つつある。こうした過去の異常と言える金融政策の幕引きどころを各国の中央銀行は模索していることだろう。

 現在の金融政策は終わることが無いだろうとも言われ始めている。投資家の観点から見れば、金の役割が重要となる。ハイパーインフレが起きているベネズエラの資産家は経済封鎖や通貨価値の下落を避けるために資産の一部を金に替え、それをアフリカのウガンダに密輸出してドルに換えている。低金利で紙幣の大量印刷という事態が長く続けば、通貨価値の下落により、金の価値は増すだろう。

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