ゴムは再び在庫増の重圧

 東京ゴムRSS3号は先週7日から下げ足を早めた。この2日間の下げ幅を見ると、3月限が高値から17円10銭安、4月限が同15円90銭安、5月限も同14円90銭安、6月限同14円安、7月限同14円20銭安、8月限同14円20銭安と下げが急だ。

 キッカケは上海ゴムの中心限月が先週8日にトン当たり1万2,035元と今月4日の高値1万2,960元から925元安、国内に換算してキロ当たり15円40銭ほど急落したことが影響している。

 上海ゴムが急落した原因は、タイ、インドネシア、マレーシア3ヵ国の輸出割当政策で、その輸出削減幅が24万トンと予想を下回ったことにある。

 しかも、24万トンの輸出削減を4ヵ月間で実施するというから、月平均で6万トンでしかない。『果たして、月間6万トンの削減で市況がアップするのか』(市場関係者)が市場の本音だろう。

 確かに、世界最大の天然ゴム生産国であるタイは2月から5月は減産期にあり、供給量は減少する時期にあるが、ただ、インドネシア9万8,000トン(月間2万4,500トン)、マレーシア1万6,000トン(同4,000トン)の2ヵ国は実施期間が4月から7月までの4ヵ月間。タイの12万6,000トン(同3万1,500トン)の実施期間が5月20日から9月19日までの4ヵ月間となっている。

 タイの実施時期は天然ゴムの生産量が次第に増えるタイミングにある一方で、インドネシアとマレーシアが実施する期間の4月から5月中旬まではタイがフリーの状態で、輸出量を増やすことが可能だ。それに、インドネシアとマレーシア合わせて4月と5月の2ヵ月間は月間で2万8,500トンの輸出削減に過ぎず、効果が無いに等しいといえまいか。

 それどころか、前述の通り4月から5月20日まではタイは自由に輸出することが可能であり、今回の3ヵ国による輸出割当の削減は、『その効果に大いに疑問あり』といえないだろうか。

 一方、国内に目を向けると、2月末の東京商品取引所ゴム指定倉庫在庫が9,477トンに増加した。タイからの現物入着活発化を裏付けるものだが、2月に入っての入庫を見ると、上旬878トン、中旬897トン、下旬1,356トンの合わせて3,131トンに増加している。

 ちなみに、1月の入庫は1,052トン、昨年12月は1,257トン、11月は1,679トンで、2月は2倍から3倍に達していることが判り、明らかに“値が品を呼んだ”といえる。

 3月から4月に向かってもタイからの現物入着が活発化するものと見られ、在庫増に拍車がかかるものと予想される。こうしたなかで、強気中国筋が更に現受けを敢行するのかどうかだ。すでに、10億円前後の資金を投じて現物を受けていると思われるが、過去のいわゆる仕手戦では、『現物を大量に手持ちしても、その処分に苦労する』(事情通)であり、最終的には在庫圧迫に相場が崩れるリスク大といえまいか。
 

 

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