ゴムは底固く見えても戻り売り

 東京ゴムRSS3号先限は非常に底固く見える一方で、185円を上回ると伸び悩んで反落する動きに変化している。相場を底固くしているのは、中国筋が依然として買方として君臨しているからであり、『へたに安値を売り込むと、踏まされかねない』といった市場のムードになっているからだ。

 本来であれば、2月から3月にかけてタイから大量の現物が入着する予定で、その重圧を避けるのは難しいが、仮に、『中国筋が今後も納会で現受けして、それを中国に逆輸出すれば、弱気筋がいうほどの在庫圧迫にはなりにくい』(市場関係者)の声もあり、弱気筋も安値を売り込むことはリスクがあると見ているから、相場が非常に底固くなっているものと思われる。

 ただし、一方で先限が190円を上抜けば、当然、期近、期央限月も水準を上げ、タイの輸入採算を市場が意識する水準になる。仮に、中国筋が強引に相場を引き上げてタイの輸入採算を上回れば、タイ筋が東京に現物を運んでくる恐れがある。

 中国筋がカネにまかせて東京を買い上げれば、タイからどんどん現物が入着するわけで、これでは、納会で幾ら現物を受けても、その効果はない。

 それに、中国に現物を逆輸出するといっても、その数量に限りがある。手持ちの現物を指定倉庫に置いておけば金利・倉敷がかさんで馬鹿にならない。要するに現物を手持ちすれば、その負担も大きく大変なことは間違いない。

 すでに、タイ産地はウインタリング入り(落葉期)で、天然ゴムの生産量は5月に向けて減少する。例年、2月から5月に向けては生産量が減って需要量を下回る時期になり、需給が改善する季節に移行するが、これで、果してタイRSS3号相場がどこまで値上がりするかだ。

 中国のPMIが引き続き50ポイントを下回り、米国の景気にもカゲリが見え始めている。NYダウが2万5,000ドル台で伸び悩んでいるのは米中貿易戦争も含めて景気の先行きに一抹の不安があるからだ。

 ノーベル経済学賞受賞者で、米コール大学経済学教授のロバート・シラー氏は12日、『米経済がリセッション(景気後退)に陥るリスクは現実的なもので、年内にもその可能性がある』との考えを示した点が気になる。

 世界第一位、第二位の新車販売を誇る中国、米国の景気後退懸念はゴム相場には天然ゴムの需要減少につながるだけに、市場がその動向を気にするのは当然である。
 

 

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事