天然ガス相場の急落が原油市場に弱気な影響を与えている

 2017年時点の中国の石炭消費量は約38億トン(石油換算数量)で世界全体のおよそ半分を占める。一方、中国の石炭生産量は35億2000万トンで、生産が足りない分の2億8000万トンは輸入に依存。ただし中国の石炭の需給規模は2013年にピークを迎え、それ以降は現在に至るまで漸減の傾向をたどっている。

 石炭需給が縮小している背景には中国の脱石炭エネルギー政策がある。日本エネルギー経済研究所の報告書によると、中国は深刻な大気汚染問題を抱えているが、その汚染の原因は石炭利用と自動車の排気ガスによるものだ。一次エネルギー利用を石炭からクリーンエネルギーである天然ガスにシフトさせ、また自動車の分野においてもガソリン車から電気自動車(EV)へ切り替える動きを急いでいる。

 中国の一次エネルギー事情として、このように脱石炭による天然ガスへのシフトが急速に進んでいる。事実、2016 年に発表された「エネルギー発展第13次5カ年計画」では、エネルギー源を石炭から天然ガスへ切り替え、2020年の一次エネルギー消費に占める石炭比率を58%以内に抑制する一方、天然ガス比率を10%まで引き上げる方針が掲げられている。

 以上の経緯から、中国の天然ガス輸入量は増加の一途である。中国税関総署によると、2017年の天然ガス輸入量は3810万トンとなり過去最高を記録、前年比で5割の急増となった。2018年も輸入の増加ペースが維持され、5400万トンに達して前年比で約4割増加した。中国産業経済信息網は、2018年は中国が日本を超えて世界一の天然ガス輸入国になったと伝えた。さらに国際エネルギー機関(IEA)の2018年天然ガス報告によると、2023年までに中国の天然ガス需要は60%増加することが見込まれるとしている。
 

 

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