World Gold Councilによる2018年の金レポート(その2)

 2018年の金の需要を概括すると、世界の金需要は前年比+4.4%増、+185トン増であった。その大半の+172トン、+4.1%は第4四半期の増加であった。年の後半にかけて株価の下落に伴う金需要が出たと言える。分野別にみると、需要が伸びたのは、政府等公的機関の保有が+277トンで、宝飾品、工業用需要は横ばい、投資需要は、金塊とコインは+45トン増であったが、ETFは▲138トン減だった。そのETFは第4四半期に+80トン増加し、主に欧州の金ETFが買われている。

 宝飾品需要は、地域別では中国が+21トンだったが、対照的にインドは▲4トンだった。一方米国は好景気を反映して+5トン増加しているが、エジプト以外の中近東は減少した。

 投資用需要は、中国は横ばいで、欧州が▲21トン、インドが▲7トン、トルコが▲15トン減少し、日本は前年がマイナスだったため、+16トンとなっている。

 こうした需要増は価格の上昇に直接結びついているが、残念ながらWorld Gold Councilから需要が公表されるのは約3か月遅れなので、その時に需要は価格にすでに反映されており、結局需要自体を事前に予測するしか価格を予測する方法はない。需要の季節要因は、中国は第4四半期から第1四半期にかけて、いわゆる旧正月の需要向けの宝飾メーカーが金を仕入れる頃から旧正月にかけてがピークとなり、インドでは第3~4四半期つまり秋に多くなる傾向がある。

 今年に関しては、昨年政府保有金が大幅に増加したためその反動が表れるものと思われる。政府保有金の伸びの減少を宝飾品や投資用需要で補えるかどうか。金を積極的に買うだけの出来事、たとえば株価の急落や他の投資の魅力の衰えから金でも買うかという風潮になるかどうか、あるいは、予期せぬ危機が訪れるかどうかによるだろう。そうした事態が起きなければ、金価格は緩やかな動きとなるだろう。
 

 

 

 

 

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