タイから荷を呼ぶと長期低迷相場へ

 東京ゴム先限は1月21日の193円40銭から29日の175円10銭まで18円30銭下げた。その後、2月4日には185円まで反発し、安値から10円戻したことになるが、そこで高値がストップしたのは、それ以上買い上げれば輸入採算上でタイから更なる現物を呼び込む恐れがあったからだ。

 それでなくとも、今年に入ってタイ筋が手当した現物3,000トンが入着しているほか、2月にもう1社が2,000トン、更に3月には2社で5,000トンのあわせて1万トンが入着及び入着予定となっている。このほか、2,000トンほどがタイから入着するとの噂もあり、問題はスムーズに指定倉庫に入着されるかどうか、東京商品取引所のゴム指定倉庫の入庫、在庫状況をチェックする必要がある。

 もちろん、たとえば、米中通商交渉が3月1日までに決着を見ず、これを嫌気して東京市場が下落を強いられたりすれば、場合によっては東京に入着するはずの現物がタイに売り戻されて、結果的に予定通りの入着が無かったということも考えられる。

 本当は前述のように大量の現物が入着すると、長期的に相場が圧迫されることは、一昨年から昨年の相場を見れば明らかだ。具体的には2017年9月6日に234円70銭の高値をつけ、それをキッカケにタイから大量の現物を呼び込んで昨年11月21日には151円まで下落している。

 確か、一昨年は東商取のゴム指定倉庫在庫が1,500トンほどまで減少したが、昨年4月20日時点では1万3,800トンまで増えた。現在のゴム指定倉庫在庫は7,900トンほどと、一時より6,000トンほど減少しているが、実に9ヵ月の期間を経ている。

 タイから現物を呼ぶのは簡単だが、東京に溜まった在庫を処理するのは大変だ。タイから荷を呼んだのは、東京ゴム期近から暴騰して輸入採算以上の高値をつけたからだが、その余剰在庫を処理するには極端な安値を出して、中国に逆輸出するか、実需筋の買い付を誘う必要がある。

 前に述べたように、ここで、東京ゴムが何らかのキッカケで下落すれば、2~3月に入着すべき現物がタイに売り戻されて、在庫増に歯止めがかかり、結果的にはさほど安値をつけずに相場を反転させることも可能だ。

 だが、中途半端に相場が下支えられると、そうした動きを誘発することも出来ず、大量の荷を東京市場でかぶることになり、長期低迷相場を余儀なくされることになる。目下のところ、後者のシナリオが予想され、在庫圧迫で順ザヤサヤ滑り相場の可能性が高い。目先は22日(金)の2月限納会で中国筋が連続現受けするかどうか注視したい。
 

 

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