ベネズエラ要因も加わり、不安定さ増す原油市場

 NY原油(3月限)は、昨年末にかけて、米中貿易摩擦による原油需要の減退が懸念される中、産油国生産拡大を嫌気して12営業日続落(過去最長)を含む大幅下落となった。米国による対イラン制裁を見越して有力産油国は供給を増やしていたが、米国は対イラン制裁の第2弾を発動し、石油取引も制裁に加えたが、8ヶ国・地域については石油取引の継続を180日間に限って容認した事に加えて、12月OPEC総会で、日量120万バレルの協調減産決定で一旦は下げ止まったものの、世界的な株価下落で底抜けとなった。

 年が明けて2019年、米中貿易協議が1月から再開する期待感や、FRBが利上げを急がないとする見方からNYダウが反発した事に加えて、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなどが1月から協調減産を始め、40ドル水準では、増産傾向のあったシェールも掘削が停止するとの見方から大幅続伸となった。

 1月からの協調減産開始に先立って、12月からサウジアラビアの輸出削減が始まった。それまで、トランプ大統領の強い要請もあり、イラン・ベネズエラの減産による価格上昇を抑えるために、サウジが増産してカバーしていたが、価格大幅下落により、12月OPEC総会以降は、方針を切り替えた格好。

 価格が大きく下落した事で、1月の生産国による協調減産順守率は高くなると見られている。更に、ロイヤルダッチ・シェルの元会長はTVインタビューで、「40ドルを下回ると、採算割れになるのでシェルは掘削を停止するだろう」と述べ、50~60ドルが適正価格とした。米国生産量は増加傾向であるものの、40ドル台では増産ペースは鈍ると思われる事も上昇の一因となった。
 

 

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