ゴムは想定外の大幅上昇相場

 東京ゴムRSS3号期先は1月9日に187円20銭まで高騰した。昨年11月21日の安値151円からの上げ幅は36円、12月26日の安値167円10銭からの上げ幅も20円に達している。前回の本欄で強気を述べ、春高相場で長期的には200円相場と述べたが、まさか、1月早々に190円弱まで上昇したのは驚きだ。要するに想定外の相場が出現したというわけだ。

 原因は新年早々から天然ゴム産地のタイ南部に台風が襲来し、ゴム樹に被害懸念を強めたこと、原油価格の上昇に加えて米中通商交渉の楽観見通しなどが加わって、東京市場、上海市場、シンガポール市場が踏み上げ、そこに新規買いが重なって大幅高を演じたものである。

 ただ、気になるのは東京市場の大幅高でタイ筋が売りヘッジに出たことだ。つまり、タイ産地から再び新たな現物を呼び込んでいるわけで、その数量はざっと5,000トン、枚数にして1,000枚といわれる。

 そうなると、いわゆる、『値が品を呼んだ』ことになり、再び東京商品取引所のゴム指定倉庫在庫が増勢をたどる恐れもあるわけで、今後も東京市場がタイRSS3号のオファーを上回るような価格が形成されるようだと在庫増勢に拍車をかける可能性もある。

 とはいえ、現段階でそれを弱材料として新規売りするのはリスクがある。

 というのも、東京市場が何らかの材料、たとえば、円高あるいは米中通商交渉などの行き詰まり、更には原油価格の急落などで下げ足を早めれば、タイ筋がヘッジ売りしった分を買い戻し、成約した分をタイに売り戻すという手法も考えられるからだ。

 また、昨年10~12月の3ヵ月間で大量の供用期限切れ玉が発生しており、これらは受け渡しとして使用出来ない。つまり、先物市場で受け渡し可能な現物が減少していること、中国向け逆輸出を背景に東商取ゴム指定倉庫在庫が減少する見通しのなかにあっては、まだ、弱気に転じるのは早過ぎるといえるだろう。

 2月に入るとタイ産地では天然ゴムが季節的な減産期に移行して供給量は減少する。従って、少なくとも2月前半まで、あと1ヵ月は弱気禁物と考えて良いだろう。東京ゴムはRSI(相対力指数)が70ポイントを突破、高値警戒水準にあることから、180円台では買い玉を利食、175円前後での買い直し作戦で対処したい。
 

 

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