原油相場の戻りは一巡へ

 10日にWTI期近2月限は52.78ドルの高値を示現しているが、期近2月限としては昨年12月24日の安値である42.36ドルから10ドル以上も急伸している。しかし、清算値決定後に値崩れをみせたことから、高値警戒もくすぶっているのが現状ともいえる。

 ところで、米EIAの週間在庫統計では、2週連続で石油製品在庫が大幅増加をみせている。4日に発表された12月28日現在の在庫統計で、原油在庫は前週比0.7万バレル増、ガソリン在庫は同689.0万バレル増、中間留分在庫は同952.9万バレル増、そして9日に発表された4日現在の在庫統計で、原油在庫は同168.0万バレル減、ガソリン在庫は同806.6万バレル増、中間留分在庫は同1061.1万バレル増となっている。2週間合計で、原油在庫は167.3万バレル減ながら、ガソリン在庫は1495.6万バレル、中間留分在庫は2014.0万バレルと、それぞれ大幅に増加している。

 石油需要の鈍化が石油製品在庫の急増に大きく影響しているが、このかなり弱気な在庫統計を無視しての石油市場の急伸だけに、かなり無理があると考えたい。

 かなり強引な上昇の背景には産油国の減産による需給バランスの改善期待がある。それに火を付けたのが、3日にロイター通信が発表した12月のOPECの産油量であり、予想以上の減産を示していた。なかでも、サウジの大幅な減産が目立っている。OPEC全体の減産幅は前月比46万バレルながら、サウジは同40万バレルも大幅に減少し、1月からの減産目標水準にあと6000バレルと迫っている。そのサウジの強気スタンスもあり、需給バランス改善がファンドの積極買いをもたらしたといえる。
 

 

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