原油は米利下げ見通しで短期的に強気だが上値は限界か

 昨年12月に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では予定されていたとおり年4回目の利上げが決定されて金利の誘導目標は2.25-2.50%へ引き上げられた。その後の会見においてパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は2019年の利上げ見通しについて、当初の3回から2回へ引き下げた。

 しかしFRBは株価急落の局面においても既定路線を変えることなく利上げを決定したことで、トランプ米大統領は、「彼らFRBのメンバーは間違いを犯している」と厳しく糾弾した。その後の株価が一段と下落を強めたため、マーケットはFRBの利上げ決定を否定した結果となり、逆にトランプ大統領の姿勢を支持するかのような状況となった。

 このような経緯から、今年のFRBの利上げは見送られ、現状が維持されるかあるいは逆に利下げが検討されるのではないかとの思惑が広がっている。事実、CMEグループが公表しているフェドウォッチによると、1月9日現在において今年12月時点のFF金利の誘導目標の確率は、現状維持が71.0%と圧倒的となり、1回の利上げ確率が19.0%、逆に1回の利下げ確率が8.2%となっている。この状況から、今年はFRBの利上げが回避される公算が強く、その見方が強まるとともに株価も持ち直し気味に推移している。

 コモディティ市場の影響は、株価の回復とともに景気減速感が薄れていることに連動して、商品需要に対する悲観的な観測が後退、全体的に相場は堅調推移となっている。CRB商品指数は8日時点で176ポイント台まで回復し、昨年12月下旬の安値168.2ポイントから5%の上昇に至った。

 WTI原油もコモディティ全体の上昇の流れに沿って反発し、8日に一時49.95ドルの高値をつけて50ドルの心理的節目に迫った。この時点で安値からの上昇幅は7.59ドル、上昇率は18%である。
 

 

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