年末の原油価格の下落の一因“消費減少懸念”はどこで発生しているのか?

原油(WTI先物)反発。中国が米中貿易戦争について米国との協議を模索すると報じられ、消費減少懸念が一時的に遠のいたことなどで。47.67ドル/バレル近辺で推移。

金反落。ドルインデックスの反発などで。1296.6ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)大幅反発。2019年5月限は11745元/トン近辺で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)反発。2019年3月限は398.2元/バレル近辺で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで488.8ドル(前日比3.3ドル縮小)、円建てで1698円(前営業日比1円拡大)。価格の関係はともにプラチナ<金。

東京市場は以下のとおり。(2019年1月4日大引け いずれも先限)
4498円/g 白金 2800円/g 原油 36980円/kl
ゴム 177.0円/kg とうもろこし 22340円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「年末の原油価格の下落の一因“消費減少懸念”はどこで発生しているのか?」

WTI原油先物期近は、2018年12月24日(月)の取引時間中に1バレルあたり42.36ドルという、10月の高値から40%以上も安い、約1年半ぶりの水準まで下落しました。

その後、2018年の最終週は横ばいで終始し、2019年に入り、小幅反発となっています。

一連の原油相場の急落については、米国やサウジなどの主要産油国の原油生産量の増加、協調減産への信用不安、米中貿易戦争による消費の減少懸念、そしてこれらの要因による世界の石油需給バランスのさらなる供給過剰の拡大・長期化懸念、が下落の要因と報じられました。

急落は複数の下落要因が絡み合って生じたと言えそうです。

今回はその下落要因の一つである“石油の消費”について注目します。

以下のグラフは、2014年1月から2018年11月までの、米国、中国、欧州の石油消費量の推移を示したものです。

この3つの国・地域の石油消費量は世界の石油消費量のおよそ半分を占めます(2018年11月時点)。

2018年は米中貿易戦争が激化の一途を辿った年でしたが、主要消費国・地域で、石油の消費は大きく減少していないことがわかります。

世界の石油の消費が“減少するかもしれない”という“懸念”が下落の一因となったと言えそうです。

しかし、留意すべき点もあります。欧州の石油消費が減少に転じつつあるとみられる点です。

環境問題への取り組みが盛んな欧州において、化石燃料である石油の消費が減少に転じたのか、あるいは英国の離脱問題やEUの金融政策に変化が見られたことなどで景気動向が鈍化し、消費が減少に転じたのか、様々な見方がありますが、この欧州の石油消費が減少に転じつつある点については、米中貿易戦争の激化による世界の景気減速、という話とは別の話として、原油価格の動向を考える上で留意すべき点であると思います。

図:米、中、欧州の石油製品消費量 単位:百万バレル/日量

出所:米エネルギー省(EIA)のデータをもとに筆者作成

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