不安心理を抱えて越年する原油相場の鍵を握るのは株価

 12月26日午前のドバイ原油スポット価格が49.50ドル前後で推移し、昨年8月以来1年4カ月ぶりに50ドルを下回った。その動きに先行して11月下旬の時点でNY原油は早々と50ドル割れとなり、24日の続急落により一時42ドル台まで大きく後退した。50ドルどころか40ドルの大台ですら割り込む危険性が出ている。

 ここまで顕著に原油価格が下落している背景には世界的な景気後退に伴う原油を含む包括的なエネルギー消費の減退懸念がある。米国市場では、原油安の影響でヒーティングオイルとガソリン価格が大きく下落しているだけでなく、11月中旬まで大きく上昇していた天然ガス相場も急激に値崩れしており、いずれのマーケットも消費がこれからシュリンクするであろうとの観測の下で先物市場から思惑の売りが先行しやすい状況に置かれている。

 さらにエネルギー価格のほかでも下落が急となっているのはベースメタル群である。銅、アルミ、ニッケル、鉛、いずれの銘柄も下落トレンドの途中にある。下落の理由は前述の原油や天然ガスと同様である。

 結果的にコモディティ全体の値位置が押し戻され、代表的なCRB商品指数は24日の安値で168.20をつけ、今年5月の206.94から15%下落した。この安値は2017年6月以来となるが、この時の安値166.48を下回るとリーマンショック後につけた2016年の安値154.84以来の安値を記録することになる。

 一連のエネルギー、産業素材の大幅下落を先導しているのは前述のとおり明らかに世界の景気後退であり、そのことを象徴する株安である。壊滅的ともいえる世界同時株安の下げ幅は2008年以来の大掛かりなものであり、依然として下落がどこで止むのか分からないことが、投資家心理を暗澹とさせている。
 

 

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