2018年の金の総括と2019年の予想

 2018年のNY金価格は1,313.7ドルから始まって8月16日1,176.2ドルまで▲137.50ドル(▲10.5%)下落した。その後12月24日+84.10ドル高(+7.2%)の1,260.3ドルと鍋底を描いて上昇基調を示している。今年の金安は米国株高・ドル高の反比例であった。2015年12月から9回に及ぶ米国の利上げによって海外からドル資金が米国に還流し、米国株価を押し上げると共にドル高となった。

 ダウ平均株価は2009年3月6日の6,470ドルから今年10月3日の26,951ドルまで、9年余りにわたって右肩上がりで上昇してきたが、今年2月と10月に大きく下落した。直近の株価下落は米国連邦準備制度理事会(FRB)が9回目の利上げを行い、パウェルFRB議長は記者会見で、市場が望んでいたハト派的発言をせず、米国景気は好調であるので来年も利上げすると述べたためである。さすがに来年の利上げ回数は3回から2回に修正されたが、まだやるのかという失望感が株価を引き下げている。

 GFMSによれば景気先行指標としての株価は下落から6~9カ月後に実態経済が悪化するという。またトランプ大統領はメキシコの壁建設を主張し続け、米国政府機関の閉鎖にまで発展しており、来年以降民主党が下院を制する以前に、すでに米国政治がつまずき始めている。

 米中貿易戦争は、中国経済を悪化させているばかりでなく、米国の自動車産業等で負の影響が出始めている。トランプ政権の政策が世界経済に悪影響を及ぼし始めていると言えよう。株離れした資金はまだ低金利の預金もままならず、通貨安に打撃を受けた新興諸国経済への投資もリスクが高い。一時的にせよ金への資金シフトは十分考えられるところである。来年ドル安に必ずなるとは限らないが、FRBはさらなる利上げには慎重にならざるを得ないと思われ、今後のドル高は考え難い。

 来年の金価格は上昇方向に向くのではなかろうか。
 

 

 

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