45ドル台まで下落した原油相場の裏に米国や中国の景気後退がある

 先週末12月14日から今週明け17日のWTI原油は大幅に続落し、17日に一時49.01ドルの安値をつけた。この動きに伴い11月29日直近安値49.41ドルを下回り年初来安値を更新。さらに翌18日も続急落となり、前日比3.64ドル安の46.24ドルで取引を終えた。一時45.79ドルまで下げ、昨年8月以来16カ月ぶりの安値圏まで後退した。

 WTI原油の相場トレンドに関しては、2016年2月の安値26.05ドルを大底とし、2015年8月の安値を左の肩、2016年8月の安値を右の肩とする逆ヘッド&ショルダーが形成されたことで、大勢的なトレンドが上向きに転換したと観測され、相場が下げても一時的でいずれかの時期に上向きトレンドに回帰すると考えることができる。従って、WTI原油が50ドルの節目を割り込んだとしても、値ごろ感から押し目が買い直され、いずれかの時期に再び上昇の流れに戻る可能性はある。

 しかし、価格の根幹を成す需給ファンダメンタルズからすると、安直に楽観視していると足元がすくわれる危険性がある。バブル的な勢いで形成された76ドル台の高値が、産油国全体の増産を強く促したことで、それが急速な需給の悪化につながった。

 その後、12月にはタイミング良く半年に一度しか開催されないOPEC総会が持たれ、この会合によって需給はある程度改善されて市況も回復するのではないかと期待されたが、協調減産の合計枠は決定されたものの積極的に減産しようとする姿勢をうかがうことができず、そのことがマーケットに失望感と対応遅れの危機感を誘ったといえるだろう。

 さらに、ここにきて追い打ちをかけるように需給ファンダメンタルズにとってマイナス要因となっているのが原油需要の低迷である。世界最大の石油消費国である米国、第2位の中国がともに景気減速により石油を含むエネルギー消費を急速に縮小させているのは確実だ。
 

 

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