早くも吹き上げ始めたゴム相場

 東京ゴムRSS3号は先週前半から様相が変化し始めた。11日には当限(12月限)が144円40銭と一時前日比4円高、2番限の2019年1月限が160円10銭と同3円60銭高、更に12日には当限が一時154円80銭と、同11円20銭高、2019年1月限も164円60銭と同7円70銭高、2月限以降も軒並み高を演じた。

 その勢いは13日も止まらず当限が163円60銭、2019年1月限も173円60銭、2月限以降もやはり続伸歩調をたどった。

 このように、供用期限切れ現物の捨て場とされた12月限は一代の安値133円50銭(11月21日)から163円60銭(12月13日)まで、30円10銭上昇、2019年1月、2月限中心に上げ足を早め1月限と5月限は逆ザヤになり始めた。

 原因は東商取(東京商品取引所)指定倉庫在庫がまとまって中国に逆輸出されること、それに伴って東商取在庫急減見通しが強まったからだ。期近限月の上げ幅が大きくなっているのは取組高、出来高ともに少ないところに、売方の踏みが加わって、いわゆる“踏み上げ”の様相を呈しているからだ。

 本欄で何度も述べているが、10月から12月の3ヵ月間で先物市場向けのざっと6,000トン、1,200枚が供用期限切れを迎え、一方で今度は供用品の急減がハヤされ始めている。

 この供用品急減は年明けにハヤされると見ていたが、早くも、それが表面化してきたといえそうだ。

 また、相場をより以上に強めているのは、来年2月にはタイで総選挙が実施され、『より多くの農民票を集めるがために、政府はゴム市場に買い介入する可能性が高い』(市場関係者)の声がもっぱらだ。

 前回の本欄で、『タイ政府が2018~19年にかけてゴム栽培農家の生活面を救援する』と伝えたが、これも、いって見れば農民票獲得のためといえる。

 2月といえば、タイは天然ゴムの季節的な減産期を迎えて、生産量が大幅に減少する。具体的には国際ゴム研究会資料によると2017年10月のタイの天然ゴム生産量は42万9,200トン、11月45万4,500トン、12月45万4,200トン、2018年1月は47万1,100トン、2月42万1,600トン、3月40万5,300トン、4月39万2,000トン、5月41万0,800トンがそれだ。

 秋から翌年1月にかけて天然ゴムの生産量は増加し、1月にピークを迎える。2月から減産期に突入して、春の4月頃が減産のボトムとなる。

 天然ゴムの春高習性が多いのは世界最大の天然ゴム生産国であるタイの季節的減産期に起因しているところがある。

 ちなみに2017年の主要国における天然ゴム生産量はタイ475万5,000トン、インドネシア349万9,000トン、中国79万7,800トン、マレーシア74万0,500トン、インド71万3,900トンなどとなっている。
 

 

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