米中首脳会談の想定シナリオ

 NYダウが再び、200日移動平均線を割り込み、ネックライン(2018年4月安値)の攻防に差し掛かっている。2月に続いて10月の下げのきっかけとなった金利上昇は、原油価格の下落もあり、一服しているものの、米中貿易戦争に対する懸念や、欧州リスク(イタリア財政問題・英国のブレグジット)などを不安視している。経済協力開発機構(OECD)世界経済見通しでは、2019年のGDPの実質成長率を9月時点から0.2ポイント引き下げた。20年の予測では米国と中国の成長が大幅に鈍化すると分析。貿易摩擦などのリスクが高まる中、世界経済が頭打ちになると指摘した。米中が互いに全輸入品に制裁関税をかけ市場不安などが広がる最悪ケースで、21年にかけて米国のGDPを1.1ポイント、中国は1.3ポイント程度下げる。世界には0.8ポイントの下押し圧力がかかると試算した。欧州リスクは潜在したままであるものの、時間的猶予がある事から、市場の関心はG20での米中首脳会談に向いている。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では米中が互いの通商政策をめぐって対立し、首脳宣言の採択を断念する異例の事態となった。

 ただし、中国の習近平国家主席は8日、キッシンジャー元米国務長官と北京で会談し、トランプ米大統領とアルゼンチンで「深い意見交換」を行う考えを示した。王毅国務委員兼外相もキッシンジャー氏と会談し、両国が貿易をめぐる対立を確実に解消できるとの考えを示している。水面下の交渉は進んでいる模様だ。
 

 

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