暴落してこそ中国への逆輸出が可能に

 東京ゴムRSS3号は先週末に2019年1月限以降が反発したものの、その上げ幅は小幅にとどまっている。上海ゴムの中心限月(2019年1月限)がざっと1万1,100元から1万1,300元で揉合、弱含みの展開から抜け切れないうえに東京市場は引き続き、11月、12月で供用期限切れ現物が大量に発生、これが期近の足を引っ張っているといえる。

 ただ、RSI(相対力指数)は上海、シンガポール、東京ともに下値警戒水準の30ポイント前後にあって、弱気筋をしても売り込めず、『むしろ、下値警戒で弱気筋の買い戻しが目立っている』(市場関係者)が先週末の反発につながっていると見られる。ということは、弱気筋の買い戻しが一巡すると再び下値を追うとの見方も出来るわけで、底入れを確認するには、まだ、時間が必要といえる。

 『タイでは1,500本ほどのゴム樹が切り倒された』(同)とも伝えられているが、この程度の本数では材料にならない。むしろ、『来年1月にはタイではゴムの生産最盛期を迎える。需給は緩む方向にある』(同)だけに、反発は期待しにくい。

 今週は12日に事前検査(新規200枚、再検269枚、あわせて469枚)の結果が出るが、新規の200枚(1,000トン)もさることながら、11月後期も新規で400枚(2,000トン)が出る見通しであり、これが東商取(東京商品取引所)のゴム市場指定倉庫在庫の増加に結びつく。

 その東商取の在庫は10月20日時点で9,737トンまで減少したものの、10月末現在では再び1万0,068トンまで増加しているのは、前述の通り、タイから3,000トンの新規現物が入着したからだ。

 11月限の納会は26日で、まだ、2週間ほどあるが、先週8日現在の当限取組高は586枚と多い。15日ルールによって、今週15日までには投機筋の玉整理(手仕舞売り)が活発化するものと思われ、下げ足に弾みがつきかねない。15日といえば上海ゴムの11月限も納会であり、その相場如何では東京当限の足を引っ張る恐れも無いとはいえない。

 いずれにしても、東京市場の11月限と12月限が大きく下げ、それによって、東京市場の供用期限切れ現物が中国に逆輸出される条件が整うわけであり、その意味では、『ここで下落すれば、その後の反発力も強まる』ともいえるわけだ。

 従って、中途半端な反発は中国への逆輸出を遅らせかねず、目先的には期近から下げて当限と先限の順ザヤ幅は更に拡大することになろう。
 

 

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