日本の金の密輸入について

 GFMSによれば、日本の消費税8%を狙って海外から金を密輸入して売却し、その8%分を利益とする取引が少し減ったという。

 ただ、GFMSは日本からの金の輸出量が2割減ったので密輸入も2割減ったと書いているが、これは関連性がない。日本から中国やシンガポール等に輸出されている金は、いわゆる換金物の宝飾品や金塊を溶かし直したものであり、価格が下がってきた現在はその発生量は少なくなっている。それが日本からの金スクラップ輸出の減少の主な理由であり、密輸入の減少とは関係ないと思われる。

 組織暴力団や個人が海外から密かに日本に持ち込むのは、ほとんどが、ロンドンブリオン協会にGood Deliveryとして登録されている刻印が押してある金の延棒である。日本関税協会のホームページによれば、財務省関税局は、平成29年11月7日に「『ストップ金密輸』緊急対策」を発表した。その方針は、

① 旅客や貨物に対して、一層厳格な取り締まりを行うため徹底した検査を実施すること
② 摘発した金地金密輸事件については、処罰を強化すること
③ 金地金密輸を阻止するため、税関が入手している情報の分析力を強化すること

 ――が掲げられた。

 そして、財務省関税局は、平成29年11月29日「関税・外国為替等審議会 関税分科会」において、罰則強化の具体的内容を公表した。

① 無許可輸出入等の罪の 罰金500万円以下が、罰金1000万円以下となり、更に、
② 密輸品譲受等の罪の罰金300万円以下が500万円以下になる。

 空港での金属探知機の性能の強化が行われており、仮に1キロ塊の延べ棒約426万円相当分の金が見つかると、罰金は1000万円と500万円の1500万円が科されることになる。消費税8%の30万円強を儲けようとしても、そのリスクは1500万円であるということだ。

 この法律は金だけでなく、プラチナ等にも適用される。金を輸入する場合は、「携帯品・別送品申告書」(支払い手段等の輸出または輸入申告書)に記入する必要があり、消費税が課税される。
 

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