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アラムコIPOが“その時”でない理由③

原油(WTI先物)反落。貿易戦争、イラン問題など各種リスクが意識されたことなどで。68.72ドル/バレル近辺で推移。

金反発。ドルインデックスの反落などで1217.6ドル/トロイオンス近辺で推移。

上海ゴム(上海期貨交易所)下落。2019年1月限は12330元/トン近辺で推移。

上海原油(上海国際能源取引中心)弱含み。2018年12月限は510.4元/バレル近辺で推移。

金・プラチナの価格差、ドル建てで410.4ドル(前日比1.4ドル縮小)、円建てで1435円(前日比44円縮小)。価格の関係はともにプラチナ<金。

東京市場は以下のとおり。(2018年8月28日大引け時点 いずれも先限)
4318円/g 白金2883円/g 原油50510円/kl ゴム172.2円/kg
とうもろこし23730円/t

●東京原油 1時間足 (単位:円/キロリットル)

出所:楽天証券の取引ツール「マーケットスピードCX」より

●本日のグラフ「アラムコIPOが“その時”でない理由③」

前回前々回、「アラムコIPOが“その時”でない理由①・②」として、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ(以下、アラムコ)のIPO中止を巡るニュースについて、筆者が考える理由を2つ、書きました。

今回はその③書きます。(合計3つあります)

このIPOはムハンマド皇太子が進める「ビジョン2030」の重要な資金調達プロセスです。

先週、中止が報じられた数時間後に、関係筋やサウジのファリハ・エネルギー相は中止の報道を否定していました。

しかし、8月28日、日本時間の朝、サルマン国王がIPOの中止を決定したと報じられ、国王がIPOを否定したことで波紋が広がっています。

筆者が考える中止の理由3つ目は「石油製品を精製する能力が限界に達していること」です。

サウジでは自国で生産した原油を精製して石油製品を作り、輸出しています。

その石油製品の精製において、以下のグラフのとおり、サウジ国内で処理できる原油の量が上限に達しつつあるとみられます。

石油製品もサウジにとって重要な輸出品目であり、目先の収益を確保するため、IPOよりも、製油所などのインフラ整備を急ぐ必要があるとみられます。

石油製品の輸出は、特に2017年1月からの協調減産開始以降、徐々に増加する傾向にあります。

これは、原油の減産時に原油の輸出量が減少する傾向がある中、石油製品の輸出が外貨獲得手段として有用であることを示唆しています。

また、仮にIPOを実現した後、再び原油の減産がはじまった場合、できるだけ多く石油製品を輸出できることが望ましいと考えられます。

IPOの前に精製量の上限を上げる準備も同時進行しておく必要があるということです。

その意味で、まだIPOはその時ではない、と筆者は考えています。

図:サウジアラビアの製油所の処理能力と製油所への原油投入量 単位:千バレル/日量

出所:OPECのデータをもとに筆者作成

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