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商品全面安やSPR放出問題はあるが貿易摩擦緩和など強材料も

 米国の株式市場は依然として好調を維持し、8月21日にダウは一時2万5888ドルまで上昇して2月始め以来の高値圏に達した。S&P500も同21日の時点で2873.2まで上昇して年初来高値に接近している。

 これに対し商品相場は逆展開を強いられ、銅やアルミ、亜鉛、ニッケルなどの産業素材は軒並み下落。それ以上にコーヒーや粗糖といった農産物は鋭角な下落商状を呈している。さらに、金、プラチナ、銀、パラジウムなどのレアメタルも下げ続ける展開から抜け出すことができず、特にNYプラチナは755ドル台まで後退して、2008年に暴落したリーマンショック以来の安値を記録した。

 このように最近は株高、商品安がより鮮明となっており、投資的にも株式や債券市場はリスクオン、商品市場はリスクオフである。この状況を雄弁に物語るのがNY金市場で、大口ファンドの買い建てが急速に失われているのに対して売り建てが膨らみ、過去16年間の長期にわたって堅持してきたネットロング(買い越し)が解消されてネットショート(売り越し)へと変調した。

 この結果、原油市況だけが独歩高となるはずもなく、夏場を迎える直前から上値重い値動きを強いられている。結果的に、7月初めの75ドル台の高値から8月中旬には一時65ドルを下回った。

 原油自身の要因としては、米国が戦略石油備蓄(SPR)を110万バレル放出する方針を発表したことも圧迫要因だ。今回放出するのは10月から11月末まで。SPRの放出は、イラン原油禁輸措置の施行を控えたエネルギー価格の上昇を抑制するために、トランプ政権が対策を講じていることを示す思惑がある。もちろん、その背景にあるのは11月に控えた中間選挙だ。米国民の生活に直結するガソリン価格が政治的カードとなり、値上がりを抑制したいという意図が見える。
 

 

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