どうなるタイの洪水被害

 東京ゴムは全般に商いが減少している。手掛かり材料が少なく、市場も見送りムードを強めている。夏休み気分になっているのか。ただ、こうしたなかで、ブルームバーグ通信は7月31日に、『米中両国が貿易戦争を回避すべく通商交渉の再開を模索しており、ムニューシン米財務長官と劉鶴副首相の間で非公式の会合が持たれている』と報じている。詳細は不明だが、交渉再開の必要性については概ね合意済みといわれ、米中貿易摩擦緩和に対する期待感が強まっているという。

 これを材料にシカゴ大豆がブッシェル当たり9ドルを突破するなど、トウモロコシ、小麦など穀物価格が上昇しており、米中で話合いが進めば穀物に限らず、ゴムも含めた国際商品全般に好感される可能性もあり、その成行きから目を離せない。

 一方で、上海総合指数は中国の景気刺激策などを好感し、7月6日の2,691.02ポイントから7月26日には2,915.30ポイントまで反発している。

 また、バンコクポストの7月30日付英文版によると、『昨日からの豪雨でメコン川沿岸の各県に洪水警報が発令されている。タイ東北部のSakon Nakhon県では、5日間降り続いた雨の影響でPhonNa地区を含む7地区で同川支流の氾濫による洪水が起こり、河川の水面は約1メートル上昇し、Nohghan湖の水位が上昇、あふれ出た水により周辺の7万2,000ライの土地が冠水した。また、Nohgkhai県の水文学研究所はタイ北部とラオスに到来した豪雨によってメコン川が増水し、下流地域が洪水に見舞われると予想。同川流域のUbonR atchtani、Nakhon Phanom、Mukdahan の3県ではすでに同川河岸部の地域で洪水が発生している。Mukdahan県においてもメコン川の水位が急速に上昇し、日曜の午後時点で危険水域の12.5メートルに迫る12.04メートルに達し、『洪水で道路が寸断され、コメやゴムの農園も冠水している』と伝えている。更に、『8月と9月に少なくとも二つの暴風雨が太平洋で発生し、インドシナ半島に上陸すると予想され、メコン川及び貯水地の水位上昇によって、タイ東北部諸県に深刻な洪水被害が発生する可能性がある』とも報じている。

 目下のところ、タイのゴム樹に被害が出ているとの情報はないが、今後の暴風雨によって洪水が発生すれば、輸送ルートなどに支障が出る恐れもあり、注意深く見守る必要がありそうだ。

 いずれにしても、東京ゴムの順ザヤ幅が4~5円まで縮小しているのでは期先を新規売りするとシッペ返しを食うリスクがある。

 前回の本欄でも触れたが、東京ゴムのカテゴリー別取組高(8月1日現在)を見ると、当業者の売りが3,412枚に対して買いが8,042枚と4,630枚の買い越し、一方で非当業者は3万2,204枚の売りに対して2万7,574枚の買いとなってカラ売りが目立っており、当面、何らかの刺激材料が飛び出すと投機筋の踏みを誘発する可能性もある。

 人気のバロメーターである取組高は5月30日時点で2万5,864枚、それが7月31日現在では3万5,616枚に膨れ上がっている。2ヵ月でざっと1万枚増加はめずらしく、売り買いのバランスが崩れると波乱するかも知れない。
 

 

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