今はリスクを取る時ではない。リスクを回避したいなら金を買うべきである

 トランプ大統領の関税合戦が始まった。中国を初め欧州やカナダ、メキシコの首脳は困惑の度合いを深めているが、トランプ節は収まるところを知らない。米国の国民がどう思っているかが気になるところであるが、評論を読んでいると、米国経済は堅調で貿易戦争の影響は小さいと受け止めているようだ。

 米国議会の中にはトランプチルドレンと呼ばれるトランプ大統領を支持する若手議員が多くなりつつあるという。そしてトランプ政策を批判している議員はもう選挙には出ないような高齢の議員だという。

 公開された前回のFOMCの議事録によれば、FRB内部でも貿易戦争について議論があったようだ。当面は市場を注視するとのことだが、将来の利上げもあまり急ぐ必要はないというトーンが見受けられる。

 企業経営者はさすがに今後の経済動向の不透明度の増大を意識しているので、新規投資は差し控える動きとなっているようだ。

 株式市場は不透明度の増大は既に織り込み済みと平然を装っている。6日にトランプ政権が発動した中国製品818品目への340億ドル程度の追加関税ではそれほど企業経営や消費者心理に影響は無いとの評論が多い。

 しかし、こうした保護主義を強化する動きは時代に逆行している。常識的に見ると世界の貿易は萎縮し、関税分だけ高くなったコストはどこかに転嫁せざるを得ず、やがて消費は停滞し、経済成長は伸びが低下し始めるだろう。こんな時に敢えて強がってみるのは疑問である。一旦不安心理に火がついて、誰かがそっと抜け出すと、我も我もと先を争って出口に向かうことがある。1930年代の世界恐慌やブラックマンデー、バブル崩壊の引き金となったのはそういう心理だった。

 こんな時にはリスクを取りに行かなくとも良いのではなかろうか。金はリスク回避のヘッジ機能を持っている。金価格が下がっているからといって、どんどん下がるというよりは、いずれあるかもしれないリスクに対して金をセーフヘイブンとして買う動きが出てくるのではなかろうか。
 

 

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