貿易戦争下の商品市場見通し

 6月22日のOPEC総会では、現在実施されている日量180万バレルの協調減産枠の動向が焦点。5月下旬以降、100万バレル程度の減産縮小との見方から調整が続いている。サウジとロシアは、サッカーワールドカップに合わせてモスクワでエネルギー相の会合を開催。サウジのエネルギー相は、「合理的で穏やかな」合意に達するとの見通しを述べただけで、具体的な増産の数値目標は明らかにしなかった。一方、ロシアのエネルギー相からは150万バレルという数値も聞かれた。これに対して、OPEC内部では、イラン、イラク、ベネズエラなどが増産に反対している。22日のOPEC総会前に200日移動平均線(65.69ドル)割れまで、売られるようなら、減産縮小ではなく、減産延長の可能性もあり、安値売込みは避けたい。

 減産幅縮小・増産した場合は、生産余力不足が材料視される可能性。国際エネルギー機関(IEA)は90日以内に市場に提供可能で相応の期間生産を続けられるという前提で、4月のOPECの生産余力を日量347万バレル、そのうちサウジが約6割を占めると試算している。

 米エネルギー情報局(EIA)が別定義で算出したところでは、第1・四半期のOPECの生産余力は191万バレルだった。EIAの定義からはサウジ、ロシア、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)の合計生産余力は約230万バレルと見られる。100万バレル増産すれば、余力は130万バレルと過去のレンジの下限に達し、地政学的な供給途絶リスクの高まりを考えれば、価格上昇時にマーケットを冷ますことができないリスクが懸念される。

 イランに対しての制裁再開猶予期間の第一弾(8/6)に向け、中東の地政学リスクが再浮上するリスクも控える。季節的なハリケーンリスクも要注意。
 

 

1 2 3

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事