貿易戦争下の商品市場見通し

 G7主要国首脳会議(シャルルボワ・サミット)は9日、「保護主義と戦い続ける」などと明記した首脳宣言を採択し閉幕したが、トランプ米大統領は、ツイッターで首脳宣言を米国として承認しないよう、事務方に指示したことに続いて、トランプ米政権は15日、中国の知的財産侵害に対する制裁措置として500億ドルに相当する中国からの輸入品に25%の関税を課すと発表。

 関税措置は1102品目に及び、第1弾は7月6日から340億ドル規模の輸入品に制裁関税を課す。第2弾が160億ドル。一方、中国も同日の7月6日から農産物、自動車など500億ドル規模の米輸入品に報復関税を課すと発表した。

 貿易問題は地政学リスクと別々のものではない。世界は新冷戦時代に突入していると言え、新たな国際秩序を探っている状況だ。米中貿易戦争の裏にあるのは、北朝鮮問題とアジアにおける覇権争い。17日にトランプ大統領と金正恩委員長が電話会談したと報じられているが、「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」に向けて米国の望む圧力を中国が北朝鮮に掛けられるか否かも焦点となる。

 また、米国とEUの間でも貿易戦争が勃発する可能性が高まっているが、これも、裏にあるのはイランに対する米国と欧州の政治的衝突。欧州は米国の核合意離脱とイランに対する経済制裁に反対している。

 「欧州・ロシア・イラン」VS「米国・サウジ・イスラエル」と言う対立構図ができつつある。米国にとっては、地理的に遠い北朝鮮問題よりも、内政問題とも言える中東問題の方がトランプ政権にとってはウェイトが高い。イランに対しての制裁再開猶予期間の第一弾(8/6)にかけて、北朝鮮に見せた姿勢よりも厳しい姿勢を米国は採ると見られ、中東の地政学リスクは、再度高まりを見せるだろう。
 

 

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