ゴムは供用期限切れ圧迫!?

 東京ゴム先限は先週5日に186円30銭まで下落したあと、7日に190円80銭まで戻したが、すぐに反落して8日には185円90銭と5日の安値を下回った。5月22日の高値202円10銭から6月8日の安値185円90銭までの下げ幅が16円強だったのに対して、その戻りが5円弱では話にならない。

 強い相場であれば下げ幅16円強に対して7~8円、あるいは10円ほど反発してもおかしくないが、それが5円弱の戻りにとどまったのは、ゴム市場を取り巻く環境がさほどに悪いとしかいいようがない。

 前回の本欄でも述べたが東京商品取引所のゴム指定倉庫在庫のうち、RSS3号の受け渡し標準品在庫が1万3,000トン強、実に2,600枚強の現物が存在している。

 これらを消化するにも、『一度の納会で実需が現受けしたとしても、せいぜい100枚(500トン)であり、2年以上の年月がかかる』(市場関係者)との見方もある。当限(6月限)が7月限に比べて一時9円ほどの割安になったのは、1年間の供用期限切れ玉が6月限に受け渡しされる一方、受け手にしてみれば、『供用期限切れの現物を受けたところで、先物市場にヘッジ売り出来ない』として、受け手難になる恐れがあり、しかも、前述した通りに納会での実需筋の受け手が100枚ほどとあっては渡物が多い一方で受け手が少なく、従って、相場が下落するという理屈になる。

 6月限が安いのは、このような特殊事情があるわけだ。25日(月)の納会に向け、どのような安値をつけるかで、先物の安値をある程度は予想することが出来るので注目すべきである。

 また、7月限、8月限については目下のところ、6月限で供用期限切れ玉がとりあえず一掃されるため、大きな圧迫にならないものの、昨年10月の取引所への検品申請が184枚(920トン)、11月が392枚(1,960トン)、12月496枚(2,480トン)、3ヵ月合計で1,072枚(5,360トン)が順次1年間の供用期限を迎えるため、それ以前の9月限、10月限、11月限の納会で品渡しされるものと推察される。

 そうなると、9月限からは6月限以上に供用期限切れ玉の渡しが集中するわけで、8月限から当限に回る夏場には、その圧迫で期近から大崩れするリスクがあると予想する。

 過去、東京市場にタイから大量の現物を呼び出して在庫がふくれ上がり、その後に1年間の供用期限が到来する時期にバーゲンセール価格を示現することが何度もあったが、今回もその例に漏れないだろう。

 上海市場も47万トン以上の過剰在庫を抱え、しかも、このなかにタイRSS3号が10万トン含まれているといわれている。上海は例年、11月限が古物のゴムの捨て場となって、やはり、安値をつけるケースもあり、東京、上海の消費地市場は夏場、あるいは秋に向けて安値を示現する恐れがあると見る。

 当限の150円、先限の170円で止まるかどうか疑わしいほどの在庫を抱えていることを念頭におくべきである。
 

 

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