米国債短期金利と長期金利のスプレッドが縮小

 ウォールストリートジャーナルによれば、米連邦準備制度理事会(FRB)の翌日物金利に関する見通しが反映される米国債2年物利回りと、長期借入金の事実上のベンチマークである米国債10年物利回りのスプレッドが縮小している。これは、過去の事例から見て気圧計の低下に似ており、近い将来の景気が荒れ模様になることを示唆している。

 先週、米国債2年物利回りと10年物利回りのスプレッドは0.43%に縮小した。これは金融危機と大景気後退(金融危機後の大幅な景気後退)が始まろうとしていた2007年以来の低水準である。投資期間が8年も長いことを思うと、リターンの追加分は依然として比較的小さい。投資する価値があるとすれば、投資家が利回りの大幅な上昇はないと考えた場合のみだろう。つまりこれは、景気が金利を大きく押し上げるほど力強くないことを示唆している。「この問題について顧客と話し合っていて感じたのは、発生するかもしれない貿易戦争という逆風と、最近成立した減税+追加的な財政刺激策(3000億ドルの支出拡大)という追い風がぶつかり合っていることだ」という。

 心配されているのは、FRBの利上げ路線と米国の財政赤字の急増が衝突することだという。国際通貨基金(IMF)は、米国の債務の対国内総生産(GDP)比が高まっていることについて、経済大国の間では例外的だと指摘した。FRBが利上げを実施しているにもかかわらず、米国の利回りの低迷、フラットなイールドカーブ、およびドルの下落という組み合わせになるのは、世界の市場にドルの過剰流動性があることの表れだという。

 「低利回りの世界市場でリターンを探している投資ファンドの余剰資金」は長期利回りの抑制とフラットなイールドカーブをもたらす。ひっ迫し過ぎている流動性よりも「超緩和的な金融環境と景気サイクルの終盤に実施される米国のかつてないほどの財政拡大の組み合わせには、投資家のリスク選好度を過剰に押し上げ、実体経済における低い生産性と比べて過剰な債務を創出する可能性がある」という。こうしたこと全ては「財政的な痛みと景気後退期のボラティリティ」を引き起こす可能性を高めている。
 

 

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