シリア情勢の緊迫化で原油は3年4カ月ぶり高値

 シリア情勢は、軍事的優位に立つアサド政権と、その独裁的な政権から弾圧を受けた民主化運動が高まり「自由シリア軍」などが結成されて革命闘争が起こるなど内紛状態に陥っている。報道されているとおり、7日に首都ダマスカス近郊の東グータ地区で空爆があり、化学兵器が使われた疑いが強まったことが事の発端である。

 隣国にはイラク、ヨルダン、レバノンがあり、いずれも中東の局地的有事の火種となっている国々。イラクは2003年3月に「イラク戦争」が起こっている。大量破壊兵器保持の疑惑に端を発した戦争で、米国、英国、豪州が合同で空爆などを伴った軍事介入である。

 米国がシリアに対し軍事的な行動を示すとともに、欧州も同様に空爆などの動きが具体化すれば、中東全体の地政学的リスクが高まり原油の生産・輸送などに支障が広がることは必至で、相場が一段と大きく上方に誘導される可能性があることは否定できない。

 参考までに、2003年3月から連合軍がイラクに対し軍事介入した際、WTI原油は開始時の安値25ドル付近から、同年年末には一時34ドル近くまで高騰した。この間の上昇率は最大で35%に達したが、足元のシリアに対する軍事的な行動で同じような上昇率となったことを想定した場合、理論的に、WTIは80ドルまで上昇することになるが、これは机上の空論であるため参考程度にとどめておきたい。
 

 

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